「人手不足」による倒産、前年比2.1倍に急増し初の100件超。従業員退職や求人難が過去最多【東京商工リサーチ調べ】
東京商工リサーチ(TSR)は、2024年1-5月の「人手不足」関連倒産に関する調査を実施した。
2024年1-5月の「人手不足」関連倒産は118件、過去最多を更新
調査によると、2024年1-5月の「人手不足」関連倒産は118件(前年同期比110.7%増)で、前年同期の2.1倍と大幅に増加した。調査を開始した2013年以降、同期間では初めて100件を超え、過去最高を更新している。
内訳としては、「従業員退職」が前年同期比2.4倍の32件、「求人難」が同2.2倍の50件、「人件費高騰」が36件となり、すべての要因が過去最多となった。
産業別では、10産業のうち卸売業、金融・保険業、情報通信業を除く7産業で前年同期を上回った。最多は「サービス業他」の38件(前年同期比153.3%増)で、3年連続の増加。以下「建設業」の30件(同150.0%増)、「運輸業」の25件(同66.6%増)と続いた。
形態別では、「破産」が102件(前年同期比88.8%増)で、構成比としては86.4%を占める結果に。2年連続で前年同期を上回り、1-5月で初めて100件を超えた。
調査概要
・【調査方法】2024年1月-5月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、「人手不足」関連倒産(求人難・従業員退職・人件費高騰)を抽出し、分析した。