「VR界のAndroid」を目指すMeta、Horizon OSで実現できるか
Meta Quest 3、何がアプデされた?
MetaのHorizon OSの最新アップデートは、そんなに劇的じゃありませんでした。たとえばNetflixをブラウザ内で見られるようになったとか、飛行機のWi-Fiにつなぎやすくて揺れにも強いトラベルモードができたとか、そんな感じです。 あとは、既存アプリに新たなモードができたとか。『The Angry Birds VR: Isle of Pigs』には、ミックスト・リアリティのスリングショットモードができました。『Beat Saber』のOST 7には新たなアーティストの曲が加わりました。ダフト・パンクにインスパイアされたネオンに光る「Collider」環境もあります。フィットネスアプリの『Supernatural』にもミックスト・リアリティモードができて、コーチが雲みたいな空間じゃなく、リアルなリビングルームの中に出てくるようになりました。 米Gizmodoではこうした新機能にハンズオンできました。Meta Quest 3は、AR機能もある強力なワイヤレスVRとしてスタートし、リリースから数カ月の今までに多少は問題もありましたが、ちゃんと改善したのがわかります。「まったく新次元」というほどよくはないですが、全体的に上手くサポートされた、クリーンな体験になっています。 『Supernatural』のVRエクササイズは、普通のBeat Saberよりもずっとよい運動になります。体と手のトラッキング精度は高いし、エクササイズはただ手先を動かすだけじゃなく、全身を使うようにできています。ちょっとボクシングをしただけですが、軽く汗をかき、ヘッドセットに触れる部分で汗の輪ができました。とはいえ、楽しいデモではあるものの、目新しいものではありませんでした。 同時に、Metaはv66のアップデートもロールアウトし始め、パススルーの歪みを修正し、ハンドトラッキング性能も改善しようとしています。また手首の動きでメニューにアクセスする「リストボタン」もあります。これはゲームやアプリ内でも使えます。 Metaのデモで使ったQuestはどれもv66は搭載しておらず、米Gizmodo編集部にあるQuest 3もまだアップデートされていません。ハンズオンで使ったQuestには、メインメニューに変な部分もありましたが、それ以外はきちんと動きました。 3,500ドル(日本価格59万8000円)のApple Vision Proと500ドル(同7万4800円)のQuest 3を比べると、たしかに前者はアイトラッキング・ハンドトラッキングともにより正確で見栄えも良いですが、7倍もの価格差の理由になるほどではないです。