練習を見守る井上監督

　中日は28日、来季の首脳陣に平成唯一の三冠王・松中信彦さん（50）、元日本ハムのユーティリティー選手だった飯山裕志さん（45）、竜で育ち仙台で花を咲かせた小山伸一郎さん（46）、竜の元大砲・平田良介さん（36）、左キラーの小林正人さん（44）、現役引退即入閣となる田島慎二投手（34）がそれぞれ就任すると発表した。現時点で退任が発表されていない首脳陣は引き続き指導に当たるという。 　秋季練習最終日、井上竜の新コーチ発表が待っていた。井上監督は「早く知りたいかもしれないですけれども、もう少しお待ちください」と1、2軍の配置は熟慮しているところという。 　目玉となる松中コーチは熊本・八代一高、新日鉄君津（現日本製鉄かずさマジック）を経て逆指名のドラフト2位で1997年にダイエー（現ソフトバンク）へ入団。2004年には打率3割5分8厘、44本塁打、120打点でプロ野球史上7人目の三冠王に輝いた。打撃部門のコーチに就任する見込み。井上監督とは同じ九州つながりで、若手のころから付き合いがあった。 　飯山コーチは指揮官と同郷。鹿児島・れいめい高からドラフト4位で98年に日本ハムへ入団し、内野なら全ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして活躍。今季は日本ハムのスカウト兼プロスカウトを務めた。野手部門を担当する。 　小山コーチは三重・明野高からドラフト1位で97年に中日入団。04年オフには創設されたばかりの楽天へ移籍し、通算481試合に登板した。 　平田コーチは大阪桐蔭高から高校生ドラフト1位で06年に中日入り。強打の外野手として竜の主軸を担う一方、18年にはゴールデングラブ賞を獲得するなど堅守も武器だった。22年限りで現役を引退。初めて指導する側に回り、外野守備コーチを担当する予定になっている。 　小林コーチは群馬・桐生第一高、東海大を経てドラフト6位で03年に中日入り。貴重な左のサイドスローとして10、11年のリーグ連覇などに貢献した。引退後は球団広報などを歴任し、今回は育成コーチに就任する見込み。 　今季まで現役だった田島コーチは愛知・中部大一高、東海学園大を経てドラフト3位で12年に中日入り。守護神を担うなど主に中継ぎとして12年間で462試合に登板した。小山コーチとともに投手部門を担当する。