新潟堅守復活! 残留争い抜け出す GK小島「いい循環できている」 23日ホーム東京V戦
J1新潟はきょう23日、ホームで東京Vと対戦する。34節を終えて勝ち点40の15位と残留争いに巻き込まれているが、松橋力蔵監督(56)は改めて目の前の試合に集中することを強調。取り戻した堅守をベースに、積み上げてきた攻撃力で勝ち点3を奪い、残留争いから一歩抜け出す。 18チームで争った昨季は11勝12分け11敗で、勝ち点45の10位。今季は同じ34節を終えた時点で勝ち点、順位とも昨季を下回っている。最も大きな違いは失点数。昨季は総失点が40で、最終節までの5試合はわずか失点1だった。今季はリーグワースト3位の総失点55で、直近5試合は15失点した。 失点の多さが順位に反映しているが、チームは5日の鹿島戦後に守備を修正。特に先制されると、前線と中盤より後ろの選手とのプレスの息が合わず、スペースを与えていたことが大きな原因だった。プレスのメリハリをつけ、バランスが悪ければ帰陣してコンパクトな陣形をつくることを徹底。ルヴァン杯準決勝で堅守を取り戻し、前節横浜戦もリーグ戦6試合ぶりの無失点だった。 コンパクトさを常に保つことで、押し込まれても前節はピンチを防げた。GK小島は「最終的に人数をかけられるのでボールアタックにも行けて、こぼれても相手より速くチャレンジできる。いい循環ができている。今だったら、先に点を取られてもチームとして戦い方は整理できる」と手応えを語る。 一方、総得点は43と昨季の36を上回っている。消化試合数に差はあるものの、残留を争う新潟より下位の総得点は、降格が決まった鳥栖以外で浦和が44、柏が36、磐田と札幌は39。守備が安定してきた今、持ち前の攻撃力を発揮できれば残留がはっきりと見えてくる。 東京V戦に向けても攻めるべきポイントを共有した。プレーの判断は全面的に選手に任せている松橋監督は「託せる選手がうちにはいる。その中で創造性を持った発展をなし得てきている」と、築き上げてきた連係に自信をにじませる。 ルヴァン杯の決勝進出で、35節は他の下位チームより一足先に行う。勝ち点3を取れればプレッシャーを与えられるが「先を見すぎても仕方ない。目の前の一戦に集中するしかない」と指揮官。東京Vに勝つことだけに集中している。 (西巻 賢介)