浦和Jrユース、0-2からの大逆転劇で11年ぶり日本一!! G大阪Jrユースは史上最多タイ5度目Vならず
[12.27 高円宮杯U-15決勝 浦和Jrユース 3-2(延長) G大阪Jrユース 味フィ西] 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 中学年代の頂点を争う高円宮杯JFA第36回全日本U-15サッカー選手権大会は27日、味の素フィールド西が丘で決勝戦を行い、浦和レッズジュニアユース(関東7)がガンバ大阪ジュニアユース(関西1)を延長戦の末に3-2で破った。0-2のビハインドを追いつく奇跡的な同点劇から、最後は延長戦で途中出場FW三角隼人(3年=レジスタFC)が決勝弾。DF橋岡大樹、MF伊藤敦樹らを擁した2013年大会以来11年ぶり5回目の日本一に輝いた。 準決勝で鳥栖U-15を1-1で迎えたPK戦の末に破った関東2部王者・浦和と、前回王者の鹿島アントラーズジュニアユースを6-3で破った関西王者・G大阪による頂上決戦。浦和は11年ぶり、G大阪は5年ぶりの決勝で、いずれも準決勝と同じスターティングメンバーで臨んだ。 試合は前半5分、さっそくG大阪が先手を取った。2トップの一角を務めるFW川野聖(3年=正覚寺FC)のプレスバックでボールを奪い取り、FW岡本新大(3年=菟道SSS)が持ち運ぶと、落としのパスからボランチのMF笠井太史(3年=大阪東淀川FC)が右足一閃。強烈なミドルシュートをゴール右隅に突き刺した。 対する浦和はその後、ボールを握る時間が続くなか、左CBのDF松坂碧生(3年=浦和ジュニア)とボランチのMF横山慧(3年=ファナティコス)を中心にビルドアップを継続。左はサイドハーフのDF笠間遼世(3年=浦和ジュニア)、右はサイドバックのDF高橋奏太(3年=浦和ジュニア)が幅を取って攻め込みつつ、前半22分には背後に抜けたFW井原桜太(3年=浦和ジュニア)がシュートを狙ったが、GK藤ヶ谷陽歩(3年=G大阪ジュニア)に阻まれた。 すると前半30分、G大阪が追加点を奪った。中盤で持ち運んだ笠井が右サイドの攻撃参加を促し、そこにDF久保流(3年=串本ジュニアFC)が走り込むと、力強い突破でペナルティエリア右を打開。最後は優しいグラウンダークロスに反対サイドから岡本が詰め、右足でネットを揺らした。 それでも前半32分、すぐに浦和が1点を返した。松坂からの縦パスを受けたMF和田武士(3年=浦和ジュニア)が笠間とのパス交換から左サイドを攻め込み、切り返してクロスを送ると、ゴール前で反応したのはエースの井原。完璧な左足ボレーシュートでゴール左隅に突き刺し、1-2でハーフタイムを迎えた。 後半は浦和がMF西川碧斗(3年=浦和ジュニア)に代わってMF萩原悠雅(3年=Refino)を投入。最終ラインの並びも変えると、同6分に最初のビッグチャンスを作り出す。左SBから右SBにポジションを変えた186cmの長身DF瀬戸駿(3年=さいたまシティノースFC)が鋭いクロスを送ると、ファーでFW蔦澤洋紀(3年=ファナティコス)が反応。だが、ヘディングシュートは枠を外れた。 一方のG大阪は後半22分、MF早崎雅哉アレキサンダー(3年=DREAM FC)が持ち運び、フリーの左サイドにパスを出すと、岡本が相手に寄せられる中、折り返しのパスから早崎が強烈なシュート。だが、これはGK河合颯佑(3年=浦和ジュニア)のスーパーセーブに阻まれ、追加点とはならなかった。 浦和は後半31分、和田のフィードを萩原が胸で落とし、MF横山慧(3年=ファナティコス)がスルーパスを送ると、これに反応した萩原がゴール左斜め前から左足シュート。しかし、枠を捉えられない。さらに同34分、G大阪は藤ヶ谷のゴールキックが短くなり、これをかっさらった萩原が独走するも、左足シュートはまたも右に外れた。 それでも最後はラストプレーでドラマが待っていた。浦和は強風の中で一方的に攻め込み、波状攻撃を展開すると、チャンスを逃し続けていた萩原のクロスをGK藤ヶ谷がファンブル。これを逃さなかった松坂がゴールに押し込んだ。その場でタイムアップの笛。一時は2点ビハインドだった浦和が最後の最後で同点に追いつき、延長戦に持ち込んだ。 延長戦も浦和が主導権を握り、前半3分には三角の強烈なボレーシュートが枠を外れる。一方のG大阪も同10分、久保のクロスが大きくゴール方向に流れると、あわやゴールかという軌道でわずかに左へ。直後、浦和は萩原の決定機が藤ヶ谷に阻まれ、ハーフタイムを迎えた。 後半は風上のG大阪が優勢を保ったが、浦和がワンチャンスで試合を決めた。延長後半6分、敵陣高い位置で途中出場MF中田結万(3年=ファナティコス)がボールを奪うと、素早く荻原がつなぎ、エースの井原が左足でカットインシュート。これは藤ヶ谷に阻まれたが、こぼれ球を拾ったG大阪・久保から三角がエリア内で奪い取り、そのままゴールに突き刺した。 浦和は2点差をひっくり返す大逆転劇でついに勝ち越し。G大阪は直後、岡本が驚異的な突破力で右サイドを切り裂き、ゴール前での波状攻撃につなげたが、浦和守備陣に阻まれて押し込み切れない。同10+1分にはG大阪のセットプレーを浦和GK河合がスーパーセーブで阻み、そのままタイムアップ。金生谷仁監督が来季からFC琉球に移ることが決まっている浦和が指揮官のラストマッチで頂点に立った。
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