プルーンを1日4~6粒食べると「骨が強くなる」!? 研究結果を専門家が解説
「骨を強くする食べ物」といえば、牛乳やチーズなどを思い浮かべる人が多いかもしれない。だが、先ごろ発表された研究で、プルーンにも骨の健康を促進する可能性があることが示された。 【写真】骨貯金できる!? 骨密度が上がる食べ物10選 骨粗しょう症に関する専門誌『Osteoporosis International』に掲載されたこの研究では、閉経後の女性235人を、無作為に「プルーンを1日50グラム(約4~6粒)摂取」「1日100g(約10~12粒)摂取」「(プルーンを摂取しない)普段の食事をする」という3つのグループに分け、1年間追跡。研究期間中は、どのグループも数回にわたって、骨の形状および骨密度の検査を受けた。
研究では何が示された?
研究の結果、プルーンを1日4~6個以上食べた人は、骨の密度と強度が維持され、特に皮質骨(多くの骨の表面にある硬くて緻密な外層)の構造が保たれていた。プルーンを食べたグループでは、股関節の骨ミネラル濃度も維持されていたが、プルーンを食べなかったグループは、骨密度と骨強度が1%以上低下したという。 特筆すべきは、プルーンを摂取したグループはどちらも効果が見られたが、1日10~12個のプルーンを摂取したグループの女性は、摂取する量が多すぎて“脱落”する人が多かったという点だ。 この論文の上席著者で、ペンシルベニア州立大学運動生理学教授のメアリー・ジェーン・デ・ソウザさんは、この研究結果について「非常に興味深い」と話している。 今回の研究が「カリフォルニア プルーン協会」から資金提供を受けていることは前提として知っておかなくてはならないが、デ・ソウザさんは、この結果は正当であると指摘。同協会はプルーンの生産業者と取扱業者を代表する組織だが、研究の計画、分析、解釈には一切関与していない。
なぜプルーンが骨の健康を促進するのか?
完全には解明されていないが、デ・ソウザさんは、プルーンに含まれる抗酸化物質や、プルーンがもつ抗炎症作用が骨の健康に影響する可能性があると述べている。また、プルーンは骨の健康に役立つかもしれない腸内細菌叢(腸内フローラ)のバクテリアにも作用する可能性があると彼女は指摘する。 さらにプルーンには、カルシウムを骨に沈着させて流出を防ぐ働きがあるビタミンKや、骨密度を上げるのに役立つ可能性があるとされるカリウムとマグネシウムも豊富。 今回の調査結果は、日々の食事にプルーンを取り入れることで、骨の健康にいい影響を与える可能性があることを示しているとデ・ソウザ博士は話す。 「特に股関節周辺の骨の健康が維持されていたことが示されたため、この部位の骨を強くするために、プルーンの摂取を検討してみてもいいかもしれません」 ※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。