「ドン底に突き落とされて、号泣して…」悲願の白いベルト戴冠…スターライト・キッドが語る“9年間”の思い「プロレスラー、人生、ドラマですね」
「ドン底に突き落とされて、号泣して…」
少し前のことだが、キッドには闇落ちした「大江戸隊」の時代があった。 「闇落ちは役に立ちました。見放されていたハイスピードのベルトも8回目でようやく取れた。アーティスト(6人タッグ王座)もゴッデス(タッグ王座)も、大江戸隊にいて取れたし、自分のプロレスの幅が広がって、ラフファイトもできるようになった」 キッドは過去4回の白いベルトへのチャレンジ失敗を、その悔しさを噛みしめるように振り返った。 「最初はマスクに手をかけられて、試合後にはハサミまで入れられたジュリア戦。それから大江戸隊で勢いづき始めた時に中野たむに負けた。上谷(沙弥)への挑戦は『行けるやろ』みたいなとき、自信に満ち溢れていたのに勝てなくて、ドン底に突き落とされて、号泣してしまった。ランブルで挑戦の権利を勝ち取って、シングル初対決になった安納サオリ戦も……」 白いベルトはキッドの元になかなかやってきてくれなかった。「挑戦回数を重ねるたびに悔しさが増していくだけだった」という。言い換えれば、ベルトに対する強欲さが増していった4年間でもあった。 「5度目のチャレンジで白いベルトを巻くことができた。諦めなくてよかった。若い選手にも、これから女子プロレスラーを目指している子にも伝えたい。可能性を諦めないでほしい。プロレス界に限らず、そういう気持ちをみんなに届けたいと思います」
「ママは泣いたでしょ。最高の新年です!」
それからちょっと間を置いて、キッドは言った。 「上谷は嫌い。今は取ったばかりですから、ワンダーの防衛戦に集中したい。でも他のベルトを全く見てないわけじゃない。試合の順序もあるし。赤(ワールド・オブ・スターダム王座)に負けたくない。上谷が赤を持っているから、個人として余計負けたくないよね。ベルトとしても負けたくない。だから、なくはないですよね。(白を)持っている状態で赤を狙うっていうのもアリですよね。上谷が憎いから。上谷が嫌いだから」 いずれ白いベルトのキッドと、悪に転じてずる賢くなった赤いベルトの上谷は戦う運命にあるだろう。 「今年中に巻きたいという目標は達成できました。自分への期待を裏切らなくてよかった。今日はさっき、至福の『あんバターどら焼き』を食べてきました。『あんバターベーグルサンド』が大好き。でもカロリー高いから、タイトルマッチ前だったので食べるのを控えていたんです。今度、食べますよ。ママは昨夜、会場で見てくれました。関東だとよく来てくれるんです。ママは泣いたでしょ。顔は見ませんでしたが、LINEでやり取りして。年始には超いい肉を用意してくれて、家族ですき焼きパーティです。祝賀会です。みんなにこの白いベルト見せまくっちゃう。最高の新年です!」 欲深い白虎はマスクの向こうで明るく微笑んだ。 「数年前は想像できなかったですよね。ハイスピードにまで嫌われているのかって思っていた。プロレスラー、人生、ドラマですね。諦めないことをモットーに戦い続けます。真っ白なコスチュームに白いベルト。私は黒虎、青虎、赤虎、何の色にでもなれると言っていますが、ホワイトタイガー以上に白いベルトに似合うものがありますか? 2025年、私は10周年になります。ホワイトタイガー、SLKの年にしたい」
(「プロレス写真記者の眼」原悦生 = 文)
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