万博、農業展示はある? 「紀州の梅干し」世界に発信 〝食の知恵〟も注目
食と命 考えるきっかけに 「EARTH MART」企画 小山薫堂氏
・食と命 考えるきっかけに 「EARTH MART」企画 小山薫堂氏 「食を通じて命を考える」という「EARTH MART」の展示目的を具現化するため、「日本の食の知恵・技術」と並ぶ柱が「人間1人が一生のうちに消費する『いのち』の量」だ。 展示会場はスーパーマーケットを模した形にする。食品を数多く扱い、多くの人の生活の一部になっている半面、生き物の姿が見えにくく、命の犠牲を感じにくいのが今のスーパー。あえて、そういう場所で「命の消費量」を見せることで、食やその根源にある命の重みを意識するきっかけを作る。 具体的には、日本人が約80年の人生の中で消費する食べ物の量を試算し、その規模が分かるよう模型を展示して可視化する。例えば、鶏卵だと約80年間で2万8000個食べる。同じ数の鶏卵のモニュメントを作り、それらを全て天井からつり下げる。 価格や色などの見た目を基準に食べ物を選ぶ人が多い中、日常生活に戻っても「命を感じながら食べる」という意識を来場者が持ち続けるよう促したい。 こやま・くんどう 1964年、熊本県生まれ。「料理の鉄人」など食をテーマにしたテレビ番組を数多く企画。映画「おくりびと」で第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞などを受賞。
日本農業新聞