スクワッドと2ボールブレード、パター二刀流で5勝。年間女王・山下美夢有の最新セッティング
2023年女子ツアーの最終戦リコーカップ、2年連続の優勝で年間女王を決めた山下美夢有のクラブセッティング。 山下美夢有の最新セッティングはこちら
パター以外は変更せずシーズン完走
リコーカップと、8カ月前の開幕戦ダイキンオーキッドレディスのセッティングを比べてみると、シーズン中、クラブをほとんど替えていなかったことがわかる。
唯一、スイッチしながらプレーしたのがパターだ。5勝のうち、4月の富士フイルム・スタジオアリスと11月のリコーカップの2勝が、大阪の工房系ブランド、スクワッドのプロトパター。 5月のブリヂストンレディスとリゾートトラスト、6月のニチレイレディスの3勝がオデッセイのホワイト・ホットOG 2ボール ブレード。ヘッド形状は異なるが、どちらもクランクネックなのは共通点。
開催コースごとの使用から推察すると、開幕戦の沖縄もスクワッドで、コウライ芝や、たとえベント芝であっても芝質にクセがあるグリーンは、小ぶりマレットのスクワッドでしっかりヒット。素直な芝質の高速グリーン系は安定感の高い2ボールブレードで、と使い分けていた様子。夏場に別のパターを使うこともあったが、5勝はこの2モデルによる結果だった。
ドライバーはスリクソンZX5 MkⅡ。市販にはないロフト8.5度をネック調整で9度に寝かせたヘッドと、スピーダーNXシャフトの組み合わせは、開幕から最終戦まで変更せずに完走。ドライビングディスタンスは238.3ヤード(53位)、フェアウェイキープ率は79%で1位、トータルドライビングは5位。
スリクソンZX MkⅡの3Wと5W、ZX5 MkⅡの6I~PWも、シャフト含め1年間変更なく使っていた。 2本のUTは、スピーダーTRのシャフトで開幕を迎えていたが、ヘッドはそのままで「スピン量をもう少し増やそう」と、3戦目のTポイント × ENEOSからベンタスブルー HBを挿し、シーズン終了まで通した。信頼するギアでシーズンを乗り切れたこと、それも安定した強さを後押しした。