3代目 ポルシェ・パナメーラへ試乗 電動技術ナシでも滑らかで高速! 洗練性との見事な調和
ダッシュボードはモニターが中心に
見た目での2代目との主な違いは、フロントバンパーやエアインテークなど。フロントフェンダーのラインは、ボンネットより明確に高くもなった。車内は包み込まれるような印象が強く、前方の景色は911へ近づいた。 ダッシュボードは、タッチモニターが中心。エアコンの送風口の調整も、この画面で行う。追加費用で、助手席側にもモニターを仕込むことができる。 センターコンソール上の操作パネルには、飛び出たボタンが残されている。1つを押すとパネル全体がカチッと動き、少し違和感はあった。それでも、デジタルのインターフェイスに物理的なフィードバックを与える手法として、歓迎できるだろう。 そのパネルの下部には、ボリューム用のノブも。これは間違いなく扱いやすい。スマートフォン用の充電パッドもある。 シフトセレクターはダッシュボード側へ移動し、センターコンソールはかなりシンプル。見る人によっては、インテリアの質感を落としているように感じられるかも。筆者は、さほど気にならなかったが。 試乗車の内装は、ブラックとベージュのツートーンでコーディネートされ、好ましい雰囲気。素材も上質なものばかり。試乗車には、オプションの14ウェイ・コンフォートシートが組まれていた。 リアシートは、2名の大人がゆったり過ごせる。ハードボタン付きの、エアコン用操作パネルも用意されている。高さ方向に低い荷室は、容量が494L。シューティングブレークのスポーツツーリスモは、廃盤になるという。
動力性能と洗練性の素晴らしい調和
新しいパナメーラの英国価格は、8万2500ポンド(約1683万円)から。例によって、望ましいオプションを選ぶと、簡単に2万ポンド(約408万円)ほどは上昇する。試乗車もベースグレードのパナメーラながら、10万4256ポンド(約2127万円)だった。 ライバルは少ないとしても、世代交代でパナメーラが競争力を高めたことは間違いない。価格を考えると、よりドラマチックさは濃くてもいいが、動力性能と洗練性の調和は素晴らしい。毎日を豊かにするスポーツサルーンとして、見事なバランスにある。
ポルシェ・パナメーラ(英国仕様)のスペック
英国価格:8万2500ポンド(約1683万円) 全長:5052mm 全幅:1937mm 全高:1423mm 最高速度:271km/h 0-100km/h加速:5.1秒 燃費:8.8km/L CO2排出量:251g/km 車両重量:1885kg パワートレイン:V型6気筒2894cc ツイン・ターボチャージャー 使用燃料:ガソリン 最高出力:354ps/5400-6700rpm 最大トルク:50.9kg-m/1900-4800rpm ギアボックス:8速デュアルクラッチ・オートマティック(後輪駆動)
ジェームス・アトウッド(執筆) 中嶋健治(翻訳)