「商業活動に不満を漏らしていた」ローソンはPR活動に不慣れと英メディアが指摘 ペレスとの財政面の差も強調
今オフ、F1レッドブルは、22歳のリアム・ローソンをチームに迎え入れるという大きな決断を下した。4季連続のドライバーズチャンピオンを獲得しているマックス・フェルスタッペンと組むなど、F1界屈指のトップチームのシートに座るだけに、若きニュージーランド人ドライバーの実力や実績を問う声が後を絶たない。 【動画】角田裕毅が果敢なアタックで9位浮上&ローソンがスピンでコースアウトしたシーンを見る また、昨年まで4シーズンに渡りレッドブルでドライブしたセルジオ・ペレスと、ローソンについてのさまざまな比較も行われている。前任のベテランドライバーは、2024年こそ低迷が続いたシーズンだったものの、コース内外で多くのメリットをチームにもたらしてきた。特にペレスが在籍期間中、母国メキシコの企業などから得ていた巨額のスポンサーフィーがレッドブルの経営面での大きな支えとなり、それらが近年の躍進に繋がったと言っても過言では無いだろう。 英メディア『F1 OVERSTEER』でも現時点において、ペレスとローソンの役割の違い、また、それぞれの貢献度も大きく異なるものと見通している。 同メディアは、昨年ペレスがフェルスタッペンに大きく後れをとったと評しながらも、その走りが2026年型車両開発に役立つものだったと説くとともに、「ペレスが優れていたのはスポンサー収益の面だ。ペレスのスポンサーはレッドブルに莫大な収益をもたらした」などと振り返っている。 またトピックでは現在、チーム加入後のローソンが、「商業活動について不満を漏らしていた」として、今オフでの外部へのPRセッションで戸惑いの表情を見せていたなど不慣れな様子であることを伝えながら、同メディアはマーケティング面での対応が「F1ドライバーにとって重要な側面だ」と指摘。 さらに、「ローソンのニュージーランド国内での人気は、メキシコや南米全体からの支持を受けていたペレスには及ばない」などと見込んでおり、財政面でのチームへの貢献でそれぞれの差を強調する。その上で、ローソンにとって当面はコース上でフェルスタッペンに近づくことが重要だとして、「ローソンが前任者よりも優れたパフォーマンスを発揮すれば、スポンサー収入の違いはすぐに忘れ去られるだろう」などと綴っている。 多くの課題は承知の上で、レッドブルはローソンへの変更に踏み切ったことは間違いない。チーム運営への影響も含め、2025年のラインナップがどのような結果をもたらすか、見どころが多いシーズンと言えるだろう。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]