果菜類が全面品薄高 ピーマン卸値は平年比2倍に
キュウリやトマトなども高止まり
果菜類の相場が全面品薄高だ。ピーマンは25日、平年比2倍の卸値を付けた。終盤で減る茨城産に対し、後続の西南暖地からの入荷が少なく、不足感が続いている。高値でスーパーからの引き合いは弱いものの、絶対量の不足から「今週は高値を維持する」(東京の青果卸)見通し。トマトやキュウリ、ナスも高止まりが続く。 【グラフ】キュウリの価格も9割高 ピーマンの25日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は平年(過去5年平均)比2・1倍の1キロ716円だった。11月中旬の7卸取引量は同4割減。下旬も不足感のある取引が続いている。 JA宮崎経済連によると、定植期に当たる9月の高温と、10月の長雨による日照不足で着果不良となり「10月は不作傾向だった前年をさらに3割下回る出荷量になった」という。11月中旬以降、出荷量は微増傾向だが、不安定な状況が続いている。数量がまとまるのは、12月上旬以降の見込みだ。 キュウリも西南暖地からの不安定な入荷が続き、同89%高となった。それでも果菜類の中では比較的数量がまとまっていることから「スーパーからは棚を埋める商材としての引きが強い」(同卸)という。 前週に記録的な高値を付けたトマトは、前市からは下げたものの平年比2・1倍と高止まり。ナスも同29%高と、堅調な相場が続いている。
日本農業新聞