お腹周り「4.73 センチ」減も……国内初、肥満改善薬の“厳しい条件”は? 「おならで便や油」の副作用【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
内臓脂肪を減らす効果が期待できる新薬「アライ」が 4 月、国内で初めて発売されます。処方箋なしで購入できる一方で厳しい条件があり、副作用にも要注意です。2 月には肥満症の新薬「ウゴービ」も発売。肥満関連の薬が相次ぐ背景には社会的な課題があります。 ▼【カラダWEEK】摂食障害→“大きいサイズ”のモデルに……37歳女性が脱「ルッキズム」できたワケ 「完璧じゃなくても大丈夫」 そこで今回の#みんなのギモンでは、「脂肪減らす薬 効果どれくらい?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●誰が使える? 副作用は ●肥満関連の薬 背景には
■食べた脂肪の約25%を便と一緒に排出
近野宏明・日本テレビ解説委員 「4月8日、国内で初めて内臓脂肪を減らす薬『アライ』が販売されます。パッケージは薬局で売られている一般的な薬と同じような見た目なんですが、処方箋なしで薬局で購入することができます」 「内臓脂肪や腹囲を減らす効果が期待できるというもので、食べた脂肪の約 25%を便と一緒に排出できます。1日3回、1カプセルずつ服用する必要があり、実際に行われた臨床試験では、1年間服用した場合、腹囲が4.73センチ減少したという結果もあります」 藤井貴彦アナウンサー 「ベルトの穴が1つか2つくらい縮むほどになるんじゃないですかね? 夢のような薬だと思いますが、どうなんですか?」 近野解説委員 「確かにそれくらいですね。関心をお持ちの方、特に私たちの世代は多いと思います」
■肥満の定義や肥満症との違いは?
近野解説委員 「まず、肥満とは何なのか。日本肥満学会によると、肥満の定義は身長と体重から算出するBMIが25以上。これに加え、高血圧など実際に健康障害が出ている場合にはただの肥満ではなく『肥満症』と呼ばれ、医学的な治療の対象になります」
■購入条件の1つに「腹囲」ナゼ?
「今回発売されるアライは、肥満症になる前の段階で飲む薬となります。買うことができる人の条件もかなり厳しくなっていまして、年齢は18歳以上で、男性の場合は腹囲が85センチ以上、女性の場合は90センチ以上です」 藤井アナウンサー 「それだけだったら、そんなに厳しい条件じゃないように思いますけどね」 近野解説委員 「でも、85センチってけっこう微妙なところにありません?」 藤井アナウンサー 「そうですね、私もたまに85センチを超えないようにお腹を凹ませて測っていますけどね」 近野解説委員 「なぜ腹囲が基準になっているのか。日本肥満学会理事の神戸大学大学院・小川渉教授によると、皮下脂肪より内臓脂肪が蓄積する方が、病気のリスクが格段に高くなるそうです」 「内臓脂肪が蓄積している人はCTなどいろいろな機械を使わなくても腹囲で推定することができるので、病気を予防する意味でも腹囲のサイズが1つの基準となっているといいます」 澁谷善ヘイゼルアナウンサー 「私も体型を気にして身体を鍛えているんですけども、お腹周りってなかなか脂肪が落ちないですよね」 近野解説委員 「ヘイゼルさんは頑張れば効果がすぐ出ると思いますが、私たちの世代になってくると、頑張っても全く、全くと言っていいほど悲しいことになるんです」