【闘病】更年期症状と思ったら「関節リウマチ・シェーグレン症候群」だった
夫の支えが闘病と向き合う力になっている
編集部: 発症後、生活にどのような変化がありましたか? まひろさん: 病気と更年期の症状に加えて職場環境もストレスになり、心身のバランスが不安定になりました。しかし、仕事ができないわけではないので簡単に休めず、周囲の理解も得られずつらい状況でした。 しばらくして離職して、その後転職をいくつか経験します。定期通院しながら、体調管理に気を配るといった経過をたどり、2017年現在の夫と再婚しました。 編集部: そうだったのですね。辛い状況がうかがえます。 まひろさん: その後、夫の理解や支援のもと家事と仕事の両立を目指して転職しました。ですが、2019年4月ごろ両下肢がしびれる症状が出始め、シェーグレン症候群の合併症の疑いで大学附属病院の脳神経内科に入院・精密検査をしました。 検査結果では、明らかな合併症はなく「身体表現性障害」と言われてショックを受けたことを覚えています。当時の職場も1カ月近く勤務できなかったため解雇されました。その後、夫と相談しながら医療事務系資格取得・転職などを経て、パート勤務をしています。 下肢のしびれは以前より増強し、正座した後のしびれのような感覚と焼けるような痛みが常にあります。手指もしびれ・こわばりや感覚鈍麻を感じるため採血などの業務は自信がなくなり、体力が必要な業務は避けています。夫の趣味の登山にもなかなか同行できません。 編集部: ほかに気になる症状はありますか? まひろさん: 朝起床時に目が開かないくらいドライアイが酷く、点眼は必須です。左目には2019年に精査入院の際に涙点プラグをしていただきました。コンタクトレンズを使用しますがシリコンタイプで高額なものでないと長時間装着できません。 眼鏡で過ごしても、しばしば角膜の炎症(痛み)や充血がみられるためステロイドや抗生剤の点眼でケアしています。 編集部: 精神的にも経済的にも負担が大きいのではないでしょうか? まひろさん: 2019年8月に特定医療費支給認定(指定難病)の申請をして、医療費自己負担が軽くなるように手続きをしました。また、通院は1~2カ月に一度ペースで、最初に受診した個人クリニックへ通院しています。 指定難病更新の手続きをするためにはある程度の症状を証明する診断書が必要です。そこで毎年、大学附属病院で検査して診断書をもらっているのですが、検査は自費負担です。 普段の通院や薬代は2割負担で、収入によって上限額が決まっているため、経済的に安心です。万が一症状の悪化や合併症で何かあって入院となっても、高額医療費免除の手続きできるので、毎年更新できればと思っています。 編集部: 闘病に向き合う上で心の支えになっているものを教えてください。 まひろさん: 何より夫の理解と支えです。家事を協力してもらっています。一人暮らしは生活面も精神面も不安定だったので再婚して本当に良かったです。2人の間に子どもはいませんので健康面に気を付けて趣味を楽しみながら老後を仲良く暮らしていきたいです。 編集部: もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか? まひろさん: 「若いころに人生設計を」と伝えたいですね。若いうちに生命保険などを検討してほしいです(膠原病で審査が通らないことを経験しました)。 そして、関節リウマチやシェーグレン症候群は完治する病気ではないけど、急激に悪化する可能性は少ないからうまく付き合ってと伝えたいです。そして、身近に相談できる人を探して、とも伝えたいですね。