東芝が監査法人の意見なしで決算発表(全文1)修正行うべき重要な指摘はない
経営再建中の東芝は11日、2016年4月~12月期連結決算を、監査法人からの結論が「不表明」となったまま発表した。綱川智社長が午後6時45分から会見し、説明した。 【中継録画】東芝が監査法人の意見なしで決算発表 午後6時45分から会見 東芝はこれまでにこの第3四半期の決算発表を2回延期しており、3回目は回避した形だが、監査法人の承認がない状態での発表は異例。
監査人から具体的に修正を行うべき重要な指摘を受けていない
司会:ただ今より、2016年度第3四半期の決算に関します説明を始めさせていただきます。最初に本日の出席者をご紹介申し上げます。代表執行役社長、綱川智でございます。代表執行役専務、平田政善でございます。社外取締役で監査委員会委員長、佐藤良二でございます。申し遅れましたが進行を務めます、広報・IRの長谷川でございます。それではまず綱川より冒頭、お話を申し上げます。 綱川:綱川でございます。本日はお集まりいただきまいてありがとうございます。本日は二度にわたり、178期、第3四半期報告の提出延長に伴い、延期しておりました第3四半期決算について発表させていただきます。独立監査人からは第3四半期の四半期連結財務諸表に対し、結論を不表名とすると。四半期レビュー報告書を受領しております。当社といたしましては、監査人のご理解を得るべく最善を尽くしてまいりました。監査委員会からも一連の調査はすべて完了し、調査の結果2016年度第3四半期以外の期でCB&Iストーン・アンド・ウェブスター社に関わる損失を認識すべき具体的な証拠は発見されず、また具体的に修正を行うべき重要な事項はなかった、との結論に至った旨の報告を受けておりますが、このような結果になる誠に遺憾であります。 監査人から具体的に修正を行うべき重要な指摘を受けていない以上、四半期報告書の提出期限の延長申請をあらためてさせていただいたとしても、今後、独立監査人から適正意見の表明をいただけるめどが立たないことから、これ以上、株主、投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまにご迷惑、ご心配をお掛けすることはできませんので、極めて異例ではございますが、独立監査人からの結論の不表明という状態で、第3四半期決算について公表させていただくことといたしました。 これまで株主、投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまには決算ができない状況が続き、またこのような事態に至ったことに関しまして大変なご迷惑、ご心配をお掛けしておりますことを心からおわびを申し上げます。