原因は「勘違い」「勉強不足」「放置」…セクハラパワハラ町長2人の“言い訳だらけ”の辞職会見で見えた無自覚性
被害者は繰り返し思い起こして恐怖
会見で岡崎町長は、「親しみを持って肩に手を置いた」などと身振り手振りで釈明。 一方、井俣町長は、「お前、死んだら香典いくらぐらい?」「飛ばすぞ」「辞めたら」などと信じがたい暴言を吐いていたことが明らかになった。 2人の行為に山藤さんは、「被害者は一生涯忘れない傷を負った」と厳しく指摘する。 ーーなぜ言い訳をする? 2人の会見はとにかく話が長かったです。 話を長くすると、矛先がすごくぼやけやすくなります。 2人ともおそらく仕事を一生懸命頑張ってきたのに、セクハラやパワハラで訴えられて辞職することに「なぜ自分だけ」という恨めしさがあるのだと思います。 会見の中で、「ハラスメントと言えないようなこともあった」と言っていたので、「この程度で?」という思いがあり、納得されていないのだと感じます。 特に井俣町長は、幹部40人のうち9割が小中高の同窓で構成されているという話をされていましたが、慣れ親しんだ環境で、自分だけがこんなことになってしまったことに納得していないことが言葉の端々に聞こえて、引き際の悪い会見だったと思いました。 ーー被害者の受け止めは? 私自身もパワハラ、セクハラを受けた経験がありますが、加害者は自分が言ったことや、やったことを忘れているかもしれませんが、言われた側、された側は、何度も何度も繰り返し思い起こして恐怖に感じたり、吐き気がするほど気持ち悪かった記憶が残ります。 被害者は忘れることなくずっと覚えています。 しかもセクハラの場合は、自分に隙があったのではないか、自分が悪かったのではないかと考えて自己嫌悪に陥ったりもします。 井俣町長から「育休一年取ったら殺すぞ」とか「三流大学以下」などと言われた人は、本当に殺されることはないと分かっていても、この人に逆らったら何を言われるかわからない、仕事を失うかもしれないという恐怖を感じたはずです。 パワハラを受けた人、セクハラを受けた人は一生涯忘れない傷を負ったことになります。
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