80代の親には愛猫がいます。「ペットも一緒に埋葬できるところがあるらしいから樹木葬にしたい」と言うのですが、樹木葬にデメリットはないのでしょうか?
樹木葬にデメリットはあるのか
親の方がペットよりも先に亡くなるか、もしくはペットが先に亡くなるか、亡くなる順番が異なれば,樹木葬に至る道や手続きは異なりますが、全体的に樹木葬のほうが通常のお墓よりも費用や手間の面でメリットは多いと感じるでしょう。 ただ、まったくデメリットがないというわけではありません。親がペットより先に亡くなれば、親に代わって子どもが一定期間ペットを飼って、最後まで面倒を見てからということになります。しかし、高齢化社会の今、親よりも先に自分が認知症になったりして、親の希望をかなえられないケースもあるでしょう。 ペットが先に亡くなってしまうと、そのお骨も親が保管するのか、子どもが保管しておくのかなど決めておいても、家族の誰かが庭に埋めてしまったり、所在があいまいになってしまうこともあります。今回のご相談のケースでは、お墓に関して親の希望が聞けたわけですから、これを機会に、親とお金の話をしておきましょう。 親亡き後の、ペットの飼育費用、火葬や樹木葬のために支払う管理費用などは当然かかります。最近はネットでも費用が明確に描かれていることが多いですが、「30万円~」と「~」と書かれているのは、埋葬後13年経過後に合祀となるのか、20年経過後なのか、プレート料や個別埋葬の広さなど、さまざまな条件により加算されるからです。 樹木葬だから「費用が安い」「簡単」と思わず、樹木葬の管理者に費用や条件の詳細をしっかり聞くことをお勧めします。 執筆者:當舎緑 社会保険労務士。行政書士。CFP(R)。
ファイナンシャルフィールド編集部