「君には、ついていけない」...認知症の人とその家族が苦しむ「辛すぎるすれ違い」とその「驚きの解決法」
認知症を患っている人への正しい接し方
遠路のため、その後家族会には出席しなくなってしまったのですが、ひとつ大切なことを教えてもらったので書いておきたいと思います。 それは「ダメ三原則」というもので、 怒らない ダメと言わない 押しつけない 認知症の人と接するときは、この3つを原則とせよ、というものです。 まだ沖縄に住んでいたころ、友人が訪ねてくる機会がありました。到着時間や宿泊場所などについて、晋とおしゃべりをしたことがあります。彼が間違えるたびに、 「いや、そうじゃなくて」 「違う違う」 と、つい口をはさんでいました。すると晋は、 「君は僕の言うことを否定ばかりする」 と顔をしかめるのです。私もムッとしたものでしたが、「ダメ三原則」を聞いて、まず聞くことが大事だったのだと気づかされました。 相手の言うことをいったん受け入れる心構えが必要だったのです。 もちろん、言うは易く行うは難し、なのですが。 『よりにもよって元東大教授に…散歩中の認知症の夫に子どもが浴びせた「あまりにも残酷な罵声」』へ続く
若井 克子