B1仙台89ERSがホーム11戦ぶり勝利…青木保憲主将「勝てない中でも応援してくれて本当に感謝」
◇りそなB1リーグ 第15節 仙台89ERS 76-70 長崎(29日・カメイアリーナ仙台) 仙台89ERSは長崎に76―70で勝利し、連敗を3で止めた。ホームでの白星は、10月27日の越谷戦以来11戦ぶり。相手のSG馬場雄大(29)に20点を奪われるなど苦戦しながらも一進一退の攻防を耐え抜いた。年内最後の試合で勝利をもぎ取ったPG青木保憲主将(29)は大粒の涙で勝利を喜んだ。 仙台が、長い長いトンネルを抜けた。待ちに待ったホーム白星に、集まった5008人から地鳴りのような歓声が湧き上がった。青木主将は目を真っ赤にしてインタビューに登場し「勝ったぞー!」とブースターへ歓喜の雄たけび。「本当にお待たせしましたというか…。勝てない中でも応援してくれて、本当に感謝。やっと、勝利を届けることができた」と興奮冷めやらない様子で語った。 第1クオーター(Q)は攻守の切り替えから長崎に攻め込まれ21―29と苦しいスタート。それでも第2Qからは、落合嘉郎ヘッドコーチ(42)が「我慢強く守れた」と振り返るように、自慢の守備で流れを変えた。SF半沢凌太(24)が必死に馬場をマークしてターンオーバーを誘い、リバウンド数も11本で相手の8本を上回るなど長崎をわずか9点に抑えて41―38と逆転。第3Qは11連続得点を許すなど再び失速も、第4Q残り2分20秒で68―67と勝ち越すと、72―70の残り34秒では青木が2点シュートを決めて突き放し、僅差で逃げ切った。 18日に敵地で強豪・千葉Jを破ってから3連敗。さらにホームでは約2か月も勝利できず闇の中だった。青木は「良くない時は同じ方向を向けずにバラバラだった」と振り返る。それでも何度も話し合いを重ね「自分たちのディフェンスをぶれずにやり続けるしかない」と一致団結。「今節は本当に皆が必ず一つになって挑むんだという姿勢がしっかり見えた」と信じ続けた守備から光をつかみ、大きな1勝をつかんだ。 ただ、まだ6勝20敗の東地区最下位と厳しい借金生活は続く。次節は来年1月4日にアウェーで川崎と対戦。古巣対戦となる青木は「やるからには絶対に勝利したい」と気合十分。笑顔で2024年を締めくくり、笑顔を重ねる25年へとつなげていく。 (秋元 萌佳)
報知新聞社