敬老の日を自ら祝った米寿のボディビルおじいちゃん、17回目の日本一
敬老の日(9月16日)の前日に福岡県北九州市で行なわれた「第36回日本マスターズボディビル選手権大会」(日本ボディビル・フィットネス連盟主催)。最高齢クラス「85歳以上級」には今年も3人が出場し、連覇を果たしたのが御年88歳の金澤利翼(かなざわ・としすけ)だ。 【フォト】身体づくりに年齢は関係ない。若々しい筋肉美を見せる75歳以上のボディビルダーたち 大会約1か月前に行なったインタビューにて「トレーニングは以前のようにがむしゃらにはやりません。基本的なルーティンは各部位週1回で、無理な高重量を扱うのもナシ。その代わり徹底的に筋肉に効かせて、いじめます」「食事は玄米、納豆、お味噌汁を1日3食。体に悪そうなものも入れません。胃腸を整えることを最優先しています」と、88歳になった今の体づくりを語っていた金澤。 当然、若かりし頃のような筋肉量はなくとも、「弱点である肩の筋肉は去年より良くなっていますよ。この年になっても、年々体が良くなっている自信があります」と話すように、昨年大会よりもさらに若々しさが増したステージングを披露。その姿は、観る者に勇気を与えたと言ってもいいだろう。 今回の優勝により、マスターズ通算15回目の金メダルとなり、日本選手権優勝2回と合わせて「17回目の日本一」を達成。表彰式では「17」の合図を指でつくるおちゃめな姿も見せた。
また、85歳以上級の3人はもちろんのこと80歳以上級に8人、75歳以上級に11人が出場しており、これも驚くべきこと。80歳以上級で3連覇を達成した笠原孝昭、今大会に向けて昨年より1kg増量し見事に75歳以上級を制した山野成思を含め、長寿大国ニッポンのボディビル界を牽引するレジェンドたちの末永い活躍をこれからも期待したい。
文・写真/木村雄大