初代「NSX」の起源はピニンファリーナにあった!? 発表から40年を経てホンダのコンセプトカー「HP-X」をレストア…正式にNSXとの関係が明らかに
NSXの起源となったピニンファリーナのコンセプトカー
毎年8月中旬、北米カリフォルニア州モントレー半島内の各地で約1週間にわたって展開される「モントレー・カーウィーク」。そのなかでも、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスはもっとも歴史が古くて人気も高い、名実ともにメインイベントとして全世界に認知されています。2024年の会場において、ホンダは同社にとって初のコンセプトカー「Honda HP-X」を北米デビューさせました。トリノでのセンセーション以来、40年の時を経て表明された驚くべき内容とは? 【画像】「NSX」の起源はピニンファリーナが製作したコンセプトカーだった! ホンダ「HP-X」を見る(36枚)
40年の時を経てペブルビーチ・コンクール・デレガンスに登場
クラシックカーによるコンクール・デレガンスの世界最高峰に君臨する「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」では、アメリカ国内をはじめとする全世界のコレクターたちが素晴らしいクルマを持ち込み、そのコンディションや来歴の正統さ、あるいは内外装の美しさを競っている。 PGA全米オープンの会場としても世界にその名を轟かせる名門ゴルフ場「ペブルビーチ・ゴルフリンクス」18番ホール周辺を舞台に行われるこのコンクールは、規模・格式ともにきわめて高く、エントリーは完全招待制。出展総数は約200台という制約があるのに対して、世界各国から毎回1200~1500台のエントリー希望が寄せられるというが、2024年は生誕40周年を迎える日伊合作のコンセプトカー「ホンダHP-X」が、日本ブランド車としては久方ぶりに正式出品され、全世界で大きな話題を巻き起こした。
F2レーシングエンジンを搭載した美しきコンセプトカーとは
ペブルビーチ・コンクール・デレガンスの会場において、ホンダは同社にとって初のコンセプトカー「Honda HP-X」を北米デビューさせ、トリノでのセンセーション以来、時計の針を40年分巻き戻すことになった。 イタリアの名門カロッツェリア「ピニンファリーナ」がスタイリングとコーチワークを手掛けた急進的なウェッジシェイプの「HP-X(Honda Pininfarina eXperimentalのイニシャル)」コンセプトは、初代「NSX」の開発に先駆けて登場した。 「ホンダHP-Xコンセプトは、1984年のトリノ・ショーのスターであり、エンジニアリングの卓越性と最先端のデザインの要素を示し、次世代の自動車デザイナーやエンジニアを鼓舞し続ける、極端なくさび形のスタイリングを示しました」 と、アキュラの現デザインエグゼクティブであり、ペブルビーチコンクールの名誉審査員であるデイブ・マレック氏は述べている。 「先進的なHP-Xは、業界に否定できない影響を与えました。これは、自動車設計の可能性の限界を押し広げるという当社のコミットメントを浮き彫りにしたものです」