宇宙飛行士、船外活動でISSに「X線分光装置」を設置–天球の8割を観測へ
国際宇宙ステーション(ISS)で米東部時間12月19日、2人の宇宙飛行士が船外活動(EVA)を実施し、X線分光装置を設置した。 第72次長期滞在メンバーとして参加しているロシアのAlexey Ovchinin氏とIvan Vagner氏は、欧州ロボットアーム(European Robotic Arm:ERA)の先端に足を固定し、作業を実施。同じくロシアのAleksandr Gorbunov氏がISSの内部からロボットアームを操作した。 2人の宇宙飛行士はロシア製サービスモジュール「Zvezda」に向かい、X線分光装置の「All-Sky Monitor」(オールスカイモニター)を設置。Roscosmos(ロスコスモス)によれば、All-Sky Monitorで「科学者は3年間で72日ごとに合計15回、X線波長域で天球の約84%を観測する予定だ」と述べている。 その後2人は、ズヴェズダの外部にある4つの電気接続パネルを新しい物に変換。曝露させた素材や生物の試料(サンプル)を回収したが、欧州ロボットアームの制御パネルの移設は見送られた。 今回のEVAは7時間17分。Ovchinin氏にとっては2回目、Vagner氏にとっては初のEVA。ISSでのEVAは272回目。
塚本直樹