田村セツコ・86歳 意地悪な人とのつきあいって逃げ切れるものじゃない…どうしても嫌いな人は「どうすると嫌われるか」というモデルにしよう
◆ひとりごとは孤独解消法 「神様とお話しする」って聞いたら、宗教を強く感じるわよね。 でも、何々教とかに関係なく、自分がイメージする漠然とした神様を想定するの。 そして、「ねえ神様、**なんですけれど、どう思いますか?」って、ストレスなんかを相談する。 これって、いいんじゃないかなと思う。 『屋根の上のヴァイオリン弾き』っていうお芝居があって、日生劇場で観たんだけど、そこのお百姓のおじさまは、なにかにつけて空を見て、「神様、どう思います?」って。 家族に問題が起きたら、「こんなことになっちゃいました、神様」っていうふうに、日常的に神様とお話しするんですよ。
◆モロッコで出会った青年 昔、モロッコを旅したときに、砂漠にテントを張って、ひとりで骨董品を売っている青年がいました。 まわりにだれもお客さんがいない砂漠で、テントがハタハタッて風に揺れてて。 「こんなところで、ひとりぼっちで、あんな仕事をしていて、寂しくないんでしょうか?」って、ガイドのおじさんに聞いたの。 そうしたら、「大丈夫です。彼は神様とお話ししてるから、寂しくありません」って、あっさりと。 ああそうなんだと思って彼の顔を見たら、本当に満ちたりたとても美しい表情をしていたわ。 神様とお話しするっていうと大げさかもしれないけれど、昔からおばあさんは、ひとりごとをいったりするじゃない? 「あらま。びっくり。どうしましょう」とかね。 それを「神様」に話していると思えばいいのかもね。 どこかで見ててくれると思ったりして。 何々教とかに関係なく、「神様よろしく」みたいな。 そうしたら、ストレスもずいぶん軽くなるんじゃないかしら。 ※本稿は、『86歳の健康暮らし ─ だれにも言っていないひみつの健康法』(興陽館)の一部を再編集したものです。
田村セツコ
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