「絶対悪意ある」「営業妨害では」との声も…。チロルチョコからうごめく虫が…? その“顛末”と、称賛集めた公式Xの対応
■ブランドイメージが損なわれないよう早急な対応が必要 食品への異物混入については、真偽はどちらにせよ、企業は早急に対応する必要がある。 事実であれば、即座に生産ラインを止め、必要に応じて商品回収を行わなくてはならない。また虚偽であっても、ブランドイメージが損なわれないよう、投稿者への対応に加えて、一般消費者への経緯説明も、同時並行で行う必要がある。 その点、チロルチョコの件は、初動からアフターフォローまで完璧と言える。投稿当日にすぐさま、企業側から投稿者へDMを送信した。あわせて動画の商品を特定し、今年は未発売の季節商品だと推測。これらを合わせて、ひとまずの現状報告として、公式Xに投稿している。
この投稿では、あわせて謝罪も行われているが、その言い回しを「投稿主様と皆様にご不快とご不安を与え大変申し訳ございません」とした点もポイントが高い。メーカー側で虫が混入した可能性にも配慮したのだろう。 投稿者の事実誤認を伝えた際にも、細かな気配りが見える。「弊社としてはご家族とご本人様からお詫びのご連絡を頂いておりますので投稿主様へのコメントやお問い合わせはお控え頂けますと幸いです」として、一般ユーザーからの“私刑”にクギを刺したのだ。
実際、今回の投稿については疑問の声も出ており、「あの投稿は確実に悪意ある」「デマを流した罪は重い」「営業妨害で訴えて、損害賠償請求もすべき」といった声がチロルチョコの公式Xにもリプライで寄せられていたが、“私刑”にクギを刺すことで、騒動自体が長引くことを防ぐことにつながった。 ここまででも、炎上時の対応としては満点なのだが、まだ続きがある。 公式Xは11月7日、「ここ数日は楽しい気持ちになれない方もいらっしゃったかもしれませんが、弊社は『あなたを笑顔にする』をミッションとして掲げておりますのでまた皆様を『笑顔』にできるような商品や情報をお届けしていきます」と表明した。