冬越え打撃力増す 履正社、練習に熱 /大阪
<センバツ2019> 23日に開幕するセンバツに2年ぶり8回目の出場をする履正社は、茨木市のグラウンドで連日練習に励んでいる。2月以降は紅白戦を精力的にこなし、実戦感覚を養いながら、自慢の打線に磨きをかけている。【池田一生】 大きなけがをする選手もなく、昨秋の近畿大会では4強入りと、順調に歩を進めてきたように見えるチームだが、野口海音(みのん)主将(2年)は「秋はまだまだレベルアップが必要だと感じさせられた」と振り返る。 昨夏の新チーム発足後、最初に掲げた目標は、秋の府大会と近畿大会での優勝。昨年9月から行われた秋の府大会7試合では公立校と終盤まで競り合うゲームもあったが、チームは尻上がりに調子を上げた。決勝では投打がかみ合い、大阪桐蔭に5-2と快勝。最初の目標をクリアした。 近畿大会でも好調を持続した。初戦は南部(和歌山)に11-2、続く福知山成美(京都)も5-0と圧倒。2年ぶりの優勝も視野に入ったが、準決勝で大きな挫折を味わう。龍谷大平安(京都)に0-7で七回コールド負け。特に打線は、その後の決勝でも快投して優勝投手となった左腕・野沢秀伍投手(2年)を前に3安打と沈黙した。 今年の履正社打線は定評がある。中軸に身長187センチの大型スラッガーの井上広大選手(2年)らをそろえ、昨秋の公式戦では4選手が複数の本塁打を記録、チーム打率は3割を超えた。それでも、全国レベルの好投手を前に力不足を露呈した。中軸を担った西川黎(れい)選手(2年)は「手も足も出なかった。このままでは、甲子園に出てくるレベルの投手は打ち崩せない」と危機感を抱いたという。 岡田龍生監督の今年の打線への期待は高い。それだけに、近畿大会での敗退を「実力からすれば、もっと打ってくれると思っていた」と言い、選手たちに発破をかけてレベルアップを促す。この冬は例年以上に打撃練習に力を入れ、フリーやシート打撃に時間を割いた。 野口主将は「冬を越えて、みんな少しずつ振りが速くなり、打球のスピードも増している。力はついている」と手応えを感じている。今度こそ全国の強豪に打ち勝つ。ベンチ入りメンバーも決まり、ナインは今、本番を心待ちにしている。