「墓じまい」含む墓の改葬件数が過去最多に 人気の樹木葬や自宅で管理する新商品も…多様化するお墓事情
「終活サービス」を提供する会社の調査では、2018年に購入されたお墓は「一般墓」が半数近くを占めていましたが、2020年には「一般墓」と「樹木葬」のシェアが逆転。今や半数近くが「樹木葬」になっています。 ■人気の樹木葬 期間経過後は永代供養も 佐賀県伊万里市のお寺に4月にオープンした樹木葬は、78区画が設置され、1区画約45万から購入できます。使用期間は50年で、その後は合祀されて永代供養されます。オープン前から問い合わせが殺到したそうです。 樹木葬を手がけるアイエムの担当者 「樹木葬は宗旨・宗派問わないので、様々な宗教の方に入っていただける。いくつかのタイプがあるが庭園型の樹木葬が今一番の人気となっております。ライフスタイルの変化などによって従来のお墓を維持管理していくのがすごく難しい時代になってきている」 ■墓石の販売が減少 石材店が自宅で供養できる新たな商品も お墓事情の変化に伴って、墓石を扱う石材店も対応を迫られています。 森石材工業 森猛 代表取締役 「(墓じまいをする)8割くらいの方が渋々手放しているっていう方が多い」 この石材店では月に10基ほどの墓石を販売していましたが、今では月に数基程度に減少。そこで半年ほど前から自宅でも供養できる、コンパクトなお墓の販売を始めました。 森石材工業 森猛 代表取締役 「引き戸みたいに開くようになってます。そしてこちら2名分ですけど、こちらに入れて頂いてふたを閉めて頂く」 価格は16万5000円からで、一般的なお墓よりも安く購入することができ、維持費もかかりません。 森石材工業 森猛 代表取締役 「分骨になりますが、遠方にいる人でもお墓とセットで購入して頂いて各地で手を合わせていただける。これからこういう形が主流になってくるのではないか」 価値観の変化とともに多様化が進むお墓事情。家族で霊園に行って墓前に花を手向け、手を合わせるというお盆やお彼岸の時期の風景も変わっていくのかもしれません。
RKB毎日放送