「墓じまい」含む墓の改葬件数が過去最多に 人気の樹木葬や自宅で管理する新商品も…多様化するお墓事情
RKB毎日放送
高齢化で1年間に亡くなる人が過去最多を更新する一方、少子化などを背景に今、お墓のあり方が大きく変化しています。 【写真で見る】人気の樹木葬や自宅で管理する新商品も…多様化するお墓事情 樹木葬や自宅で管理できるコンパクトなお墓など、多様化する「最新のお墓事情」を取材しました。 ■「墓じまい」を含む改葬件数 過去最多の15万件超に 厚労省によりますと、「墓じまい」を含む「改葬」の件数は、2022年度に過去最多の15万1076件。10年前と比べると2倍近くに増えました。 核家族化や少子化が進むなかで、お墓の継承をめぐる問題も起きています。 ■久留米市の墓地 半数以上が放置された「無縁墓」 年々増加 長い間、人が訪れた気配のないお墓は、受け継ぐ人がおらず、放置された「無縁墓」です。 久留米市環境保全課・角洋一郎 課長 「基本的には市が毎年、『有縁調査』を行って、連絡先とかに変更がないかを確認させて頂いております。調査票が返ってこないケースもあるので、そのままにすると無縁化していくような形にはなっていきますね」 久留米市には市が所有する22の墓地に1500基以上のお墓がありますが、半数を超える800基近くが「無縁墓」です。 市は25年以上前から、無縁墓にプレートを付けて親族に連絡を求めていますが、回答はほとんどありません。 無縁墓の数は1年で約10基ずつ増えていますが、個人の所有物なので処分できず、手つかずの状態となっています。 久留米市環境保全課・角洋一郎 課長 「無縁墓が増えてくるとその墓地自体の管理ができなくなるので、そのあたりが荒廃するというケースもあります。親戚、縁者の方としっかり話をされて、どこにお墓があるのか確認が必要になってくるのではないか」 ■死者数が過去最多更新 お墓選びにも変化が 去年の日本の死者数は159万人あまりと、3年連続で過去最多を更新し、2040年まで増え続けると予測されています。 多死社会という状況ですが、お墓の維持・管理で子や孫に迷惑をかけたくないという人が増えているのか、お墓選びに変化があらわれています。