アウディが新型EV「A6 e-tron」を発表! スポーツバックとアバントの2ボディを設定。一充電航続距離は最大756km
アウディはこのほど、アッパーミッドサイズモデルの新型EV「A6 e-tron」を発表した。ボディはスポーツバックとアバントの2種が用意され、ぞれぞれに高性能版となる「S6 e-tron」が設定される。まず市場導入される後輪駆動版A6 e-tronパフォーマンスは367psモーターを、四輪駆動のS6 e-tronは503psモーターを搭載。0-100km/h加速はそれぞれ5.4秒、3.9秒をマーク アウディAGのゲルノート・デルナーCEOは、このたびの発表に際してこのように述べている。 「A6 e-tronは、スポーツバックとアバントを設定する初の純粋な電気自動車です。その印象的なデザインは、製品ポートフォリオの中で最高のエアロダイナミクスを可能にし、その結果、効率を向上させます。700kmを優に超える長距離と卓越したドライビングダイナミクスにより、eモビリティへの熱意を刺激するでしょう」 A6 e-tronは、Q6-e-tronに続き、PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)を採用。同時に、PPEプラットォームにおいて、フラットフロアコンセプトを採用した初めてのモデルでもある。 搭載されるモーターは、まず市場導入されるA6 e-tronパフォーマンス(後輪駆動)が270kW(367ps)、高性能版S6 e-tron(四輪駆動)が370kW(503ps)を発揮。0-100km/h加速タイムはA6 e-tronパフォーマンスが5.4秒、S6 e-tronが3.9秒をマークする。最高速はそれぞれ210km/h、240km/だ。 リチウムイオンバッテリーの容量は100kWh(正味94.9kWh)で、一充電走行距離はA6スポーツバックe-tronが最大756km、A6アバントe-tronが最大720km、S6スポーツバックe-tronが最大675km、S6アバントe-tronが最大647kmを実現。市場によるが、これらは今年9月から注文受付が始まり、近い将来にはより小型のバッテリーを搭載するエントリーモデルが追加される見通しとなっている。 ボディサイズは全長4928×全幅2137(ドアミラー含む)×全高1487(アバントは1527)mmで、ホイールベースは2946mm。 エクステリアデザインはエレガントでプログレッシブ。すっきりとしたボディデザインは、ダイナミズム、プログレッシブ、エレガンスに焦点を当てている。フロントは、調和がとれた豊かな表情が目を引く。スリムなデザインのデイタイムランニングライトとワイドなグリルにより、フラットかつワイドに見える。 エクステリアデザインはエレガントでプログレッシブ。すっきりとしたボディデザインは、ダイナミズム、プログレッシブ、エレガンスに焦点を当てている。フロントは、調和がとれた豊かな表情が目を引く。スリムなデザインのデイタイムランニングライトとワイドなグリルにより、フラットかつワイドに見える。 閉ざされたシングルフレームをブラックマスクが囲み、e-tronモデルの独特なデザイン言語を反映。メインヘッドライトと、先進運転支援システム(ADAS)センサーやエアインテークなどの他の機能要素は、ダークマスクに統合されているため、ほとんど見えない。 A6 e-tronの低く力強いボディが土台となり、ダイナミックなルーフラインを支えている。クワトロ・ブリスターは、彫刻的で筋肉質な形状で「クワトロ」四輪駆動を強調。これらは、Audi DesignのDNAの中核をなす要素だ。心臓部にあたるバッテリーは、シル部分のブラックのインサートによって強調されている。インサートは、フラット、スリムそしてダイナミックな外観を側面から与える。後部まで伸びてリフレクターを一体化することで、A6 e-tronは視覚的に伸びやかな外観を実現している。 アバントはDピラーが前方に鋭角に傾斜した非常にフラットなルーフラインも特徴。Aピラーからルーフスポイラーにかけてのアルミ調のトリムは、A6アバント-tronを特徴付ける独特のディテールだ。 リヤはスポーティなエレガンスとフルパワーの融合を主張。クリーンなアーキテクチャーと、連続した立体的なライトストリップが組み合わさり、A6 e-tronに明瞭さと落ち着きを与えている。印象的なスポイラーリップスポーツバックのリヤビューを仕上げ、目を引くリヤディフューザーがスポーティでダイナミックな外観をさらに強調する。 優れたエアロダイナミクス性能もA6 e-tronの特徴のひとつ。Cd値(空気抵抗係数)はスポーツバックで0.21を実現。この値はアウディ史上最も優れているだけでなく、フォルクスワーゲングループ全体の中ででもトップだ。アバントの0.24という値も、同セグメントでトップに位置付けられる。 革新的なライティングテクノロジーの採用もニュース。ヘッドライトとリヤライトは立体的なデザインで、デジタルライトによるシグネチャーを提供し、現実世界とデジタルワールドを結びつける。A6 e-tronファミリーのフロントには、LEDテクノロジーを備えたデジタルデイタイムランニングライトをオプションとして提供し、第2世代のデジタルOLEDリヤライトも用意している。 A6 e-tronは、1枚のデジタルOLEDパネルに約45セグメントを持ち、Car-to-X通信を可能にし、道路上の安全性を向上させる。ライティングデザインと新しいテクノロジーの完璧な共生により、ライトがより鮮やかで知的に見えるようになった。第2世代のデジタルOLEDリヤライトでは、450のセグメントを持つOLEDパネル10枚が使用され、特別に開発されたアルゴリズムによって毎秒数回新しい画像を生成。このアクティブデジタルライトシグネチャーは、アウディのライティングテクノロジーの未来を示している。搭載される5つのドメインコンピュータの1つに入っているソフトウェアモジュールが、このライトシグネチャーを実現。フロントでは、12個の調光可能なセグメントはアルゴリズムによって、アクティブなデジタルライトシグネチャーを生成する。リヤでは、この目的のためにすべてのデジタルOLEDセグメントが使用される。個々のライトセグメントは相互に作用し、ライトシグネチャーの全体的な光度を均一にして保っている。 インテリアは、ユーザーのニーズに一貫して対応している。3Dかつ高いコントラストのデザインは、要素を意図的に前後に配置して、デザインとエルゴノミクス(人間工学)の観点から、乗員に最適化された空間設計となっている。MMIパノラマディスプレイは、カーブデザインとOLED技術を備え、11.9インチのアウディバーチャルコックピットと14.5インチのMMIタッチディスプレイで構成。10.9インチのMMIフロントパッセンジャーディスプレイと共に視覚的に明確なデザインによりデジタルステージを形成している。 アクティブプライバシーモードでは、運転中に助手席の乗員が映画を見たりストリーミングする際、ドライバーの邪魔をすることなく、エンターテイメントコンテンツを楽しむことができる。速度やシートの占有状況に応じて、プライバシーモードをオンにしたり、またはコンテンツを全員が見えるようにすることができる。 オプションのARヘッドアップディスプレイ(AR HuD)は、デジタルステージのもうひとつの中心的な要素であり、ディスプレイテクノロジーにおいて大きな一歩を踏み出している。そのディスプレイは、運転手に向かってフロントガラス全体に大きく傾斜した画像を投影。速度、交通標識、アシスト情報、ナビゲーションシンボルなどの関連情報が表示される。 インフォテインメントシステムはAndroid Automotive OSを採用。A6 e-tronは、オーバー ザ エア(OTA)アップデートによってコンテンツを更新するため、最新のAudi connectサービスや強化された標準装備のe-tronルートプランナーが、常に最新の状態に保たれる。YouTubeなどのアプリは、直接MMIに統合されたサードパーティアプリのAudiアプリケーションストアを通じて利用可能で、スマートフォンを必要としない。 Audiアプリケーションストアでは、幅広い種類のアプリを用意し、A6 e-tronの発売時には、音楽、ビデオ、ゲーム、ナビゲーション、パーキングおよび充電、仕事や生活の効率化、天気、ニュースサービスなどのカテゴリーから様々なアプリが提供される。このストアは常に拡充され、アプリのポートフォリオは各市場に適したものとなる。 アウディアシスタントは、天気や一般知識などの追加オンラインコンテンツにアクセスできる。Microsoft Azure OpenAIサービスを通じたChatGPTとの接続により、自然言語で車と対話しながら、運転中に知りたい情報を聞くことができる。アウディアシスタントはまた、車両の機能を操作したいのか、あるいは目的地を検索したいのか、または天気予報を知りたいのかを自動的に認識する。システムは一般知識の質問に答えられない場合に限り、ChatGPTに質問を転送。すべての機能がアウディアシスタントに統合されているため、ドライバーはシームレスな体験を楽しめる。 インテリアは一方で、居心地の良い雰囲気を作り出している。「ソフトラップ」はドアからドアへとパネル全体にわたって広がり、均一で包み込むような空間感を実現。素材は機能的な観点から選ばれた。同時に、車内のさまざまなエリアを明確にデザインで差別化している点も特色だ。 快適さを重視したエリアは、広々とした表面と柔らかい素材でデザインされている一方で、高品質で高光沢の黒色で精密にデザインされたコントロールエリアは、車両とのインタラクションの明瞭さを強調。低く配置された細いエアベントは背景に溶け込むように見える。オプションのバーチャルエクステリアミラーのディスプレイは、Aピラーとドアシルの角度内の明確に見える位置に配置されている。
MotorFan編集部