モーニング娘。'24が『THE FIRST TAKE』で見せた“歌って踊る”というプライド
2曲目はまた別の角度からの攻め
『THE FIRST TAKE』では出演アーティスト1組につき2曲を披露することが多い。今回も12月4日、2曲目となる「Wake-up Call~目覚めるとき~」が公開された。 同曲は2023年リリースのシングル曲で、作詞は星部ショウ、作曲は大久保薫と星部の共同、編曲は大久保。2000年リリースでつんく♂作詞作曲の「恋愛レボリューション21」とは年代も制作者も異なり、対照的である。 そしてパフォーマンスも、ハンドマイクではなくスタンドマイク、つまりダンスは封じての歌唱のみでの勝負。こちらの方が従来の『THE FIRST TAKE』的ではあった。この曲はアップテンポで展開が目まぐるしく、歌唱もラップ風パートがあったりと多彩。それをメンバー13人が細かく分かれて歌い継ぐ。この「数小節ごとに歌唱者が入れ替わる」という形式は、ハロプロのみならずグループアイドル音楽全般に共通する大きな特徴であり、そこをクローズアップしたような感覚がある。もちろん披露されたパフォーマンスは、日頃の積み重ねがなくては成立し得ない見事なものだった。 本来、この曲は激しいダンスが伴っているのがデフォルトなのだが、ハロプロファンにとってはいつもと違ったスタイルが楽しめ、『THE FIRST TAKE』を観て気になった音楽ファンがMVやライブ映像にアクセスすると、こんなにエネルギッシュなのかと驚くはず。そういった意味でも今後に繋がる選曲だったと感じた。
ピロスエ