「セレッソで引退すると思っていた」古巣復帰の元日本代表MF、清武弘嗣が示した覚悟の背景 J2大分が新体制発表会見
J2大分トリニータは5日、大分市内で新体制発表会見を開いた。J1C大阪から完全移籍し、16年ぶりに古巣へ復帰する元日本代表のMF清武弘嗣(35)は「自分が持っているものを全てこのクラブにささげたい」とチームを引っ張る覚悟を示した。 ■イエローが印象的な今季ユニフォーム【写真】 「これといった特徴はありません。全てのプレーをハイレベルにこなしたい」。他の新加入8選手が熱く自己アピールする中、ワールドカップ(W杯)出場経験もある司令塔は淡々とした言葉で自信をのぞかせた。 大分の育成組織出身でプロの基盤を築いた清武は、昨季J2で16位に低迷した古巣の苦戦が気がかりだった。大分関係者の熱心な誘いで「(通算10年間在籍した)セレッソで引退すると思っていた」という考えを一変。「ここが最後のクラブになる。しっかり準備したい」と決意を語った。 片野坂知宏監督は今季の目標を「(J1昇格)プレーオフ進出圏内の6位以内」と定めた。昨季J2で2番目に低い33得点に終わった攻撃面の切り札として、清武に「ゴール前で素晴らしいアイデアを持っている選手」と期待する。 背番号はデビュー時につけていた28に決まった。キャリア初となるJ2での戦いに「蛍と戦うのが本当に楽しみ」。J2長崎に移籍した日本代表時代の同僚、山口蛍(34)との再会を心待ちにした。(中野剛史)