女性のADHDが増えている、もう「男の子の障害」ではない、男性と違う特徴で診断遅れがちに
適切な診断と支援が必要
シェクター氏を含む臨床医は、ソーシャルメディアの投稿によってADHDの過剰診断や誤診断が増加したとは思っていない。「昔からADHD患者はいました。ただ、最近になってようやく医学が現実に追いつき、適切な診断を下せるようになっただけのことです」 ADHDの女性が適切な支援を受ければ、人生が変わることもある。イドウさんも、ADHDの薬を飲み始めてから家計管理や仕事がうまくいき、人間関係も良くなったと報告している。 長い間問題を抱えながら、ほとんど情報が得られなかった経験から、イドウさんは2020年から「Adulting with ADHD(大人のADHDとともに生きる)」というニュースレターを発行している。そのおかげで、多くの人が新たにADHDと診断されたという。 「自分の脳はどこかおかしいと思いながらこの世界で生きていくのはとても大変です。何が起こっているのかを知るだけでも、力になります」
文=KAELYN LYNCH/訳=荒井ハンナ