「やっとかめ文化祭DOORS」開幕 名古屋の魅力に出合う扉が市内各所に
名古屋文化の祭典「やっとかめ文化祭DOORS」が10月26日、開幕した。(サカエ経済新聞) 【写真】オープニングセレモニーには「名古屋おもてなし武将隊」の前田慶次さん(中央)と十吾さんらが登壇 「やっとかめ」とは、名古屋弁で「お久しぶり」という意味。旧称の「やっとかめ文化祭」から数えて12回目を迎えた。ショッピングモールや劇場などで伝統芸能を披露する「まちなか芸披露」、講座やツアーを展開する「旅するなごや学」、名古屋の和菓子にまつわる企画「なごや和菓子」など名古屋市内各所で約80のプログラムを展開する。 26日、「まちなか芸披露オープニング in ナディアパーク」がナディアパークアトリウム(名古屋市中区栄3)で行われた。オープニングセレモニーに「名古屋おもてなし武将隊」の前田慶次さんと十吾さん、同イベントのディレクターを務める近藤マリコさんと高橋佳介さんが登壇し、イベントに対する思いや意気込み、注目のコンテンツを紹介した。 井上松次郎さん、鹿島俊裕さん、井上蒼大さんによる「辻(つじ)狂言」では、同イベントのシンボルでもある「笑神様」が登場する狂言「福の神」を上演した。続いて、若手日本舞踊家グループ「結 no KAI」による日舞舞踊、愛知県出身の雅楽器奏者・田中佐京さんと、ピアノ奏者の谷川尚弘さんによる音楽演奏が披露され、演目を目にし足を止める通行人の姿も見られた。 企画を担当する名古屋市観光文化交流局の木口雪絵さんは「7月と10月19日・20日のプレイベントでは、参加された方から『観客、出演者、スタッフの皆さん、その場にいる全員で作り上げるのがやっとかめ文化祭DOORSの醍醐味(だいごみ)』との言葉を頂いた」と振り返り、「会期中、名古屋の文化に触れるきっかけとなる、さまざまな『出合いの扉』を用意している。これまで知らなかった名古屋の魅力を発見し、名古屋を好きになってもらえたら」と笑顔を見せる。 「まちなか芸披露」は、茶会や「こども寄席見て」など21プログラムを用意。11月2日14時から名古屋能楽堂(名古屋市中区)で、熱田神宮に祭られる草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)の史実・伝承を基にした新作能「草薙神剣~THE KUSANAGI SWORD Sacred Treasure~」と名古屋の妖怪伝説と文化文政期に実際にあった堀川の「冥加(みょうが)さらえ」をベースに創作した狂言「なごや妖怪狂言『冥加さらえ』」を上演する。 「旅するなごや学」は42プログラムを用意。「織田有楽斎の真実」では、織田信長の末弟で、茶道有楽流の創始者である織田有楽斎(うらくさい)の人物像に、小説家・天野純希さんと有楽斎の子孫である織田宗裕さんが迫る。「防災で読み解くなごやのデザイン」では、災害伝承に触れながら名古屋の街のデザインや風景に目を向ける。 「なごや和菓子」は2企画を用意。「大好きな人に贈りたい、名古屋の和菓子」では、文筆家・甲斐みのりさんが紹介する市内25店舗の和菓子をまとめたパンフレットを参考に、和菓子店巡りを楽しめる。 参加費・観覧料は各プログラムで異なる。11月17日まで。
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