【ソフトバンク】和田毅、11月5日に会見した理由 現役続行の報道に? 引退会見ほぼ全文<4>
ソフトバンクの和田毅投手(43)が5日、今季限りでの現役引退を発表した。会見をこの日に開いた理由をユーモアを交えながら吐露した。以降は会見のほぼ全文。 ◇ ◇ ◇ ―米国での4年間は 「自分がここまで長くやれるために学んだ4年間だと思います。アメリカに行く前は1軍でしかやっていませんでしたが、(米国での)4年間はマイナーにいる時間の方が長かったので、ファームで頑張っている子たちの気持ちだったり、裏方さんの気持ちだったりを、直に知ることができた。こんなにみんな頑張っているんだと。若いときは、アメリカに行くことしか考えてなかったし、ファームのことなんか、ある意味どうでもいいというか、目を向けることもなかった。(日本に)帰ってきてからは、そういう目を持ちながら1軍で投げていたつもり。若い子に成長してほしいというか、頑張ってほしいという気持ちで接してきたつもり。なので、接し方も昔ほどトゲがある形じゃなくなったと思います。それは城所とか明石とかに言われました。『全然変わりましたね』と。森福とかにも言われました」 ―7月に家族に話した。その反応は 「嫁さんにしか言ってないんですけど。娘にはおととい(3日)の夜に言ったんで。嫁さんにしか言ってないんですけど、5年前から『そういうことがあったらやめるから』と言っていましたし、娘にもそれとなく伝えてはいたので。まあなんでしょうね。『よくあれから5年間も頑張ったね』というか。『おつかれさん。よく頑張ったね』。そんな感じですかね。娘は最初、びっくりしてましたけど。『今回は本当だよね』と。毎回自分がそう言うもんで。『今回はほんとなの?』みたいな感じで。『おつかれさん』っていう感じで言ってもらいました」 ―涙はなく 「うーん、涙はないですね。娘はもしかしたら部屋で泣いていたかもしれないですけど。でも嫁さんに伝えた時、ちょっとウルッとは来ていました。逆に、嫁さんの方はいろんな方にお礼の電話をしているときに涙ぐんでいることが多かったですかね、自分と話す時よりは」 ―現役続行という記事が出た 「何でしょうね、まあ、隠し通せたんだなと。どこからも漏れず、自分のシナリオ通りに。『和田引退』っていうのが(日本シリーズ終了の)次の日に出なかったので。ファンの方にも公式発表で伝えることができた。それは記者さんにとって良かったのか悪かったのか分かりませんけど、僕としては良い形で伝えられたのかなと思います」 ―ダイエーを知る選手もいなくなった 「1日でも長く(現役を続けたい)という気持ちで、みんなから託された思いを何とか頑張ってきた。終わりになって、それはちょっと寂しい気持ちはもちろんあります。僕らと同世代(80年度生まれ)も自分が最後ですし、ダイエーの選手としても最後なので、寂しい気持ちはあります」 ―1学年上のヤクルト・石川は現役続行 「石川さんとも電話で話させてもらいました。とてもびっくりされていましたけど、石川さんには200勝という大きな目標(あと14勝)がある。先に辞めた身ですけど、そこまでは頑張ってほしいという気持ちですね」 ―直球で空振りをとる投球スタイルを貫いた 「自分としてはそれが一番アウトを取れる確率が高いボール。年をとっても磨いていきたいと思っていました。変化球で空振りを取れるピッチャーではないので、どうしたら常に成長できるかという気持ちでやってきた。そういう気持ちでやれたから、ここまでやれたのかなと思います」 ―オープン戦で引退登板するなら、トレーニングが必須 「ねえ、どうしましょう。引退を報告する前からも、若い子たちから『1月は自主トレをお願いします』と言われていて、そこで断るわけにもいかなかった。お世話になった方々が長崎にたくさんいる。全部行くかどうかは決めてないですけど、自主トレに行って、若い子たちに引き継ぎをして。そこからまた新しい、そこに集まってる選手たちに慕われる投手にみんなが成長していってほしいと思います」 ―会見で笑顔 「自分にとっては、もちろん引退は寂しい感じもありますけどね。選手として終わっただけだと僕は思っています。今後これでホークス(との縁)が切れるわけではないと僕は思っているし。これから野球界と縁が切れるわけでもないですし、これからの人生の方が大事ですし、ある意味、本当新たなスタートの日なので。しかも、きょうアレなんすよ。知ってます? きょう一粒万倍日って。あと大明日(だいみょうにち)でしたっけ? そういうのもあって、新しくスタートするには、きょうという日が多分一番いいだろうと思って。球団の方に無理を言ってお願いをしました。いい日になったと思います」
報知新聞社