「お金の話は、もうウンザリ」をさっぱり消す方法 「資産形成に踏み出せない人」の8要因:後編
「私たちはもう、『お金について考えよう』にウンザリしている」 帯にそんな惹句が書かれた異色の投資本『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』が刊行された。 【書籍】「1億円より、将来の安心」……そんな「普通の人」のための投資本! 筆者の桶井道氏は、「その気持ちは、間違いなく正しい」と断言する。前編に続き、その理由と対処法について解説してもらう。 ■お金の話にウンザリするあなたへ 国が「貯蓄から投資へ」と資産運用を促し、数年前に騒がれた「老後2000万円問題」が今でもメディアで流れてきます。
ネットでは、 「インフレなのでもう2000万円では足りない。3000万円だ!」 「人生100年時代のお金の問題は自分で解決する必要がある」 「まだ投資してないなんて情弱なんじゃない」 などと煽られます。 こんな話を年がら年中聞かされると、耳にタコ……誰でもウンザリして当然です。ウンザリしないほうがおかしいとすら思います。 とはいえ、実はそれだけではないはずです。 それが間違った情報であったり、自分とはまったく関係ない情報であれば、無関心であるはずです。つまり、自分にきっと関係あるんだろうなと心のどこかで思っているから、心が動揺している。それが「ウンザリ」だと言えます。
その「ウンザリ」自体には問題ありません。むしろ正常な感情です。でも、そのまま資産形成に動かなければ、やっぱりお金は増えません。厳しいですが、それが現実です。 そんなときは、順番を変えてみましょう。お金の話にウンザリする人は、先にお金の話から入ろうとするから「ウンザリ」しているんです。「もうやめてくれ!」「もう聞きたくないよ!」となってしまうのです。 物事には順序があります。最初に解決すべき問題は、お金や投資のことではないんです。
まず取り組むべきことは、「ウンザリ」の正体を見極めること。なぜ、「ウンザリ」しているのか原因をはっきりさせましょう。そして「ウンザリ」を解消することが大切です。お金の話はその次です。 「ウンザリ」がなくなりさえすれば、ほぼお金の問題は解決できたと言ってしまっても過言ではありません。いまの時代、そのくらい投資は身近で簡単なものになりました。私は、5000万円までであれば、ほぼ知識不要で到達できるとさえ思っています。