リモートワーク廃止の流れは経営者の支配欲求? 日本企業が「アマゾンに続け!」となるのは危険
ただ、ジョブ型への転換がなかなか進まないように、改革は十分ではなく、多くの企業で非合理的な業務運営が残っています。リモートワークを縮小・廃止すると、元の非効率な業務運営に戻ってしまうのではないでしょうか。 また、現在、多くの日本企業は、深刻な人手不足に悩まされています。人材採用、とくに中途採用では、著名な大手企業でも大苦戦しています。アマゾンと違って、リストラどころではありません。 転職希望者、とくに若年層や子育て世代にとって、リモートワークで柔軟な働き方をできるかどうかは、重大の関心事です。リモートワークを縮小・廃止するどころか、むしろ拡大し、人材採用のアピール材料にすることは考えられないでしょうか。
経営者は、「アマゾンに続け!」とリモートワークを縮小・廃止する前に、自社の業務と人材を冷静に見つめ直す必要がありそうです。
日沖 健 :経営コンサルタント