当麻寺「名園」を改修へ 劣化深刻、CFで資金募集
「大和三名園」の一つに数えられる当麻寺中之坊(奈良県葛城市)の庭園「香藕園」の大規模改修が本年度から始まる。安土桃山時代に造られたとされ、国史跡、名勝に指定される名庭だが、池の漏水や築地塀のひび割れが深刻化している。改修は5年かかる予定で、寺は不足する資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。 香藕園は、江戸時代初期に後西天皇を迎えるため、4代将軍・徳川家綱の茶道師範だった片桐石州が現在の姿に改修したと伝わる。池には「ハスが香る園」の名の通り、ハスやスイレンが咲き、国宝の東塔を借景としているが、近年、劣化が進んでいた。 改修の事業費は5年で6千万円以上を見込む。