「一番の有事は人口減少」――野田聖子氏に聞く【自民総裁選】
自民党総裁選に立候補している野田聖子元総務大臣(61)に新型コロナ対策やデジタル政策・日本社会のDX、今後の子ども政策などについて聞きました。(選挙ドットコム/Yahoo!ニュースVoice)
行動制限の解除で経済を動かす。重傷者の急増にも備えるコロナ禍対策を
――現在日本が直面する課題である新型コロナウイルス感染症対策について、今政府として行うべきこと、今後行っていくべきことは何だと考えていますか 野田氏:「今」ということであれば、行動制限解除をして経済を少しずつ動かしていくことがコロナ禍対策でもあるので、そのために何をするべきかという現状認識です。 従来株からデルタ株に置き換わる中で何が変わったかというと、ワクチン接種です。ワクチンを高齢者から打ち始めた結果、高齢者の重症化から死に至る数が激減しています。これは科学的・医学的に認められています。ですから、ワクチン接種を望む人はすべて受けられるように急ピッチで取り組むということをしなくてはなりません。 次は重症者を出さないということ。これはやはり早期発見・早期治療がカギです。酸素ステーション・抗体カクテル・通常のステロイド医療が進んでいるので、網羅的にリーチできるようにして、医療難民をなくしていくことが必要です。 また、最悪の事態として、重症者が急増してしまった場合は、緊急事態宣言下でサブ・ホスピタル等の医療施設作りを速やかにやること。「できない、できない」と言われていますけれど、体育館など空いているところに薬・酸素・医師・看護師がいれば実現可能で、それを確保できるかを常にウォッチしていく。各県のベッドの入院率と重症化している割合といったデータは既に出ていますから、それを見ながら「ここまで来たらスタンバイしよう」ということを機動的にしていきたいです。一人一人が感染しても不安にならない、もし感染しても医療がリーチできる体制を作ることが大事。コロナは基本的にはゼロにはならないという意識の共有をしていきたいです。 あとは、治療薬と子供たちへのワクチン接種です。特にインフルエンザとコロナの違いは経口薬があるかないかです。経口薬があれば家にいて急変しても薬を飲めて不安が解消されます。また、子供へのワクチン接種はアメリカで「大丈夫だ」と出ているので、日本でも望む親には積極的にすすめていきたいです。意外と子供ってたくさんワクチンを打っているんですよね。その中でコロナ対策のワクチンもあるということを説明をしていく必要があると思っています。