中国本土の投資家、今年は記録的ペースで香港上場株を購入
(ブルームバーグ): 中国本土の株式投資家は今年、香港市場との相互取引を介して記録的なペースで香港上場株を買い入れている。
ブルームバーグが集計したデータによると、上海と深圳のトレーダーは今年、20日までに香港で7780億香港ドル(約15兆6700億円)相当の株式を購入。2016年に本土・香港の取引リンク「ストックコネクト」が開設されて以来、最大の年間買い入れに向かっている。
アリババグループや中国銀行、チャイナモバイル(中国移動)が多く買われている。
中国政府の景気刺激策が株価を押し上げたこともあり、今年10-12月(第4四半期)には本土投資家による香港での取引シェアが過去最高の45%に達した。
盛麒資産管理のマネジングディレクター、ツォン・ウェンカイ氏は、人民元の下落で、米ドルとのペッグ(連動)制を採用している香港ドルの資産に対する需要が高まったことも、前例のない規模での対香港株投資につながった一因だと分析。
同氏は「香港市場の今後を決定付ける要因は、本土投資家の需要とグローバルファンドによる資金引き揚げ圧力のバランス」とした上で、短期的に本土の投資家が香港株を最も多く保有する可能性は低いと語った。
ストックコネクト開始以来、本土のトレーダーは香港株を累計3兆3000億香港ドル購入している。
原題:Chinese Investors Buy Record Amount of Hong Kong Stocks Via Link (抜粋)
--取材協力:Mengchen Lu.
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