【競泳】王国復活へ…ヘッドコーチ適任は? 委員長代行・倉澤利彰氏が語ったロス五輪への展望
求められる資質は? 日本水泳連盟の競泳委員長代行に就任した倉澤利彰氏(48)が1日、都内で取材に応じ、新ヘッドコーチ選任について言及した。 東京五輪後の3年間は大会ごとにヘッドコーチが変更となり、長期的な強化戦略を練ることができなかった。競泳関係者によると、日本オリンピック委員会の山下泰裕会長も疑問を投げかけていたほどで、今夏のパリ五輪では大苦戦。表彰台に上がったのは、男子400メートル個人メドレーで銀メダルを獲得した松下知之(東洋大)のみだった。 4年後のロサンゼルス五輪へ立て直しが急務。9月末で退任した梅原孝之委員長を引き継ぐ形となった倉澤氏は「ロス五輪でヘッドコーチは必要だと思う。誰がふさわしいのか、どういった形式で、いつからスタートするのがいいのか、固定化するのかなどは検討していきたい」と説明。具体的な条件などは挙げなかったが「来年の世界選手権に向けて、まず選出していきたい」と展望を語った。 近年は一部選手とコーチ陣の対立が生じるなど、多くの問題が浮上する競泳界。別の競泳関係者は「分け隔てなく接することのできるコーチが適任だと思う。誰かをメインに担当している人というよりは全体的に見るタイプの方が合っているのでは」との見方を示した。 険しい道のりが待ち構える中でも、倉澤氏は「スピード感を持って改革に取り組んでいきたい。水泳ニッポンの復活に向けて尽力したい」と意欲は十分。ロス五輪での結果につなげられるか。
中西崇太