“違法モペット”でデリバリーか……歩道乗り上げ、信号無視 危険な運転を追跡! 配達員は「自転車」と主張【#みんなのギモン】
■ナンバープレートもヘルメットもなく
配達員たちは手にバッテリーを持ち、乗り物には外付けのモーターが見えます。モーターとバッテリーが確認できた一方、彼らの乗り物がモペットか電動アシスト自転車なのかは、見た目では判断できません。 ただペダルをこいでないことから、この乗り物はモーターの力だけで走れるモペットのようです。一方でナンバープレートは付いておらず、ヘルメットも未着用。ルールが守られていない“違法なモペット”ではないのかという疑いが拭えません。
■住民撮影の映像には危険行為の数々が
住民撮影の映像からはさらに、違法な運転も確認できました。進入禁止の標識を無視すると、そのまま一方通行の道を逆走。赤信号を無視して道路を渡ると、モペットが走ってはいけない歩道に乗り上げました。 車椅子の人や高齢者のすぐ横をスピードを緩めずに走ったり、子ども連れの人がいる歩道を走ったりと、危険な運転をしている場面もありました。 付近の住民は不安を抱えていました。撮影した人は「ものすごいスピードで走っています。しかも音が全くしない。急にものすごいスピードで出てくるんですよね」
■都内では昨夏に“違法モペット”の事故
実際、“違法モペット”による事故は起きています。去年7月、東京・新宿区で撮影された映像があります。赤信号を無視した“違法モペット”が、道路を横断しようとしていた自転車の女性に衝突。女性はその場に転倒し、頭などに大けがをしました。
■直撃取材に配達員は…警視庁が調べ
法令違反に、危険な運転。その認識はあるのか、配達員たちを直撃しました。 ──この乗り物って何ですか? 配達員 「……」 通訳 「Do you speak English? What is this bike?(英語は話せますか? このバイクは何ですか?)」 問いかけには応じず、家の中へ入っていきました。すると、「ウズベキスタンから来た」と話す別の住人が、撮影しないことを条件に取材に応じました。 ──何だと思って乗っている? 「自転車、自転車」 ──これはモーターでは? 「モーターです。これが運転を手伝っています」 違法モペットではなく、電動アシスト自転車だとこの住人は主張しました。 ──スピードがビュンと出る。危ないという認識は? 「いや、ないです」 ──危ないと思っていない? 「思っていない。まだ」 自転車だとして街を走り回る配達員たち。取材に対して、危険だという認識はないと答えました。警視庁は現在、この配達員たちの乗る車両が違法である可能性もあるとして調べを進めています。