『平尾2世』京都工学院SO杉山祐太朗「少しでも近づきたい」 27日花園開幕
第104回全国高校ラグビー大会は27日、花園ラグビー場で全国51代表校が出場して開幕する。全国優勝4度の伏見工を前身とし、9大会ぶり21度目、2016年の校名変更後では初めての出場となる京都工学院は26日、京都市伏見区の自校グラウンドで約1時間半、練習。初戦となる27日の聖光学院(福島)戦へ準備を整えた。 京都工学院は11月10日の京都府予選決勝で10大会連続出場中だった京都成章に10-8で競り勝ち、花園への切符を獲得。堅守が光った一方で、「1トライしか取れなかったのは課題」(大島淳史監督)として攻撃力の強化を図っており、この日の練習でも主に攻撃の動きを中心に確認。全体練習終了後には出場メンバーへのジャージー渡し式も行い、気持ちを一つにした。 同監督は「『信は力なり』、(伝統の)赤黒ジャージーを花園で多くの人が待ってくれている。試合に出る人も、応援する人も、その期待に応えられる大会にしよう」と奮起をうながした。 攻撃の中心となるSO杉山祐太朗(2年)は「1年間目標にしてきた舞台。緊張よりワクワクの方が強い。持ち味を出して1回戦から勝利に貢献したい」と闘志。そのプレースタイルからOBで「ミスター・ラグビー」と呼ばれた故・平尾誠二さん(16年10月、53歳で死去)にあやかり、「平尾2世」と注目される。「すごく光栄なこと。でも、まだ全然(及ばない)ので、花園で活躍して少しでも近づけるようにしたい」と意気込んだ。 熊本県出身で、祖父や父の影響で5歳からラグビーを始めた杉山は所属していたラグビースクールのコーチと大島監督が同じ日体大出身だった縁もあり、「公立高校でラグビーが強いところに行きかった。すごく情熱があるチームで、成長できると思った」と京都工学院に進学。1年時からレギュラーとして背番号「10」を背負うと、今夏にはU17(17歳以下)日本代表にも選ばれた。 大島監督は「ラン、キック、バスとトータルのスキルも高いが、一番(の強み)は体を張ること。周りからの信頼もそこにある」と期待している。