ペット関連は成長市場! 関連商品、ヘルスケアなどで有料会員のサービス拡充を進めるWalmartの戦略
2024年8月にはハンバーガーチェーンのBurger Kingと提携し、Burger Kingの商品を「Walmart+」会員がオンライン注文する際、価格を毎日25%割引にする特典を追加しました。
期待されるペット業界の市場拡大
Walmartは、米国の金融機関モルガン・スタンレーが発表したペット業界の予測レポートを踏まえて、ペット産業が継続的に成長する可能性が高いことを指摘しています。 モルガン・スタンレーの調査レポートによると、ペット業界の支出額の伸び率は、2024年に前年比2.5%増、2025年に同3.9%増と緩やかに伸びる見通しで、2030年は同7%増と成長する可能性があると予測。世帯あたりの平均支出額は2026年までに1匹当たり1445ドルに達し、2030年までには1733ドルに上昇する可能性があるそうです。これにより、ペット業界の総支出額は2019年の1220億ドルから、10年後までには2610億ドルに増加する見込みです。 ペット用品のオンライン購入も増加傾向にあります。調査対象者の約70%が過去6か月間にペット用品をオンラインで購入したと回答しており、これは2022年の調査結果から9ポイント増加しています。 ┌────────── ペットの飼い主から得られた動向は、小売業全体にわたるECの世代的な傾向を反映しており、このトレンドは今後も継続すると見ています。(モルガン・スタンレー 小売業アナリスト シメオン・ガットマン氏) └────────── ■ ペットのヘルスケア市場拡大に注目 コロナ禍のパンデミック中に急増したペットの飼育数は現在、横ばいに落ち着いています。ガットマン氏によれば、ペットを飼っている世帯ではペットのケア、特に獣医サービスに費やす支出が増えており、ペットを飼う人の増え方が鈍くなっていることに影響しています。 ┌────────── 愛玩動物のヘルスケアは、今後10年間に投資家が注力するべき米国のペット産業の最も重要な分野になるでしょう。(ガットマン氏) └────────── モルガン・スタンレーは、今後10年間でペット診療の需要が大幅に増加すると予測。2024年の調査では、ペットオーナーの80%が過去6か月間に少なくとも1回はペット病院を訪れたと回答しており、約3分の2が1~3回病院を訪れたと回答。これは2022年の調査結果よりも4%ポイント増加しています。 さらに、多くの回答者はペットフードやペット向けのおやつを購入する際に「獣医のお薦めを参考にする」と回答。この購入額はペット関連支出全体の約44%を占めており、モルガン・スタンレーは2023年には1470億ドルに達すると予測しています。