もう汚くない?「女性向け」キレイになった関西の駅トイレ
汚い、暗いという固定概念が根強かった駅のトイレですが、関西の鉄道会社などで最近、イメージアップを狙ったトイレのリニューアルの動きが活発になっています。大阪市営地下鉄では今年4月、大阪の玄関口である「新大阪駅」(大阪市淀川区)のトイレ面積を二倍に拡充し、女性トイレには6人分のパウダールームを作るなど大規模に改修しました。このほか、JR西日本では主要駅に有料トイレを増設するなど女性を意識した美化活動に力を入れています。
観葉植物やおむつ替えコーナー
大阪市営地下鉄はサービス向上を目指し、平成27年度末までに、一部路線を除く112駅において各駅1か所以上のトイレを順次リニューアルすることを掲げています。「新大阪駅」では新幹線に接続する新大阪駅中改札のトイレを2倍(約120平方メートル)に改修。木質感のある素材の壁面や観葉植物などを配し、イメージを一新しました。男女トイレそれぞれにおむつ替え専用コーナーも設置しています。 同市の地下鉄・バスの民営化は橋下徹市長の肝いりの課題で、市長は管轄する交通局長に私鉄出身の藤本昌信氏を招へいするなど積極策をすすめており、「トイレへの要望は強く、現代風に変えていく」としています。同地下鉄には30億円近いトイレリニューアル予算を計上。これまでに24駅の改修を完了しており、「駅トイレはイメージが悪く以前から何とかしてほしいという声が多かった。乗降客の多い駅を中心に年間30駅ペースで改修を進めたい」(同市交通局)と話しています。
化粧品の試用や大きな鏡
JR西日本では9月、神戸市の「三ノ宮駅」構内に有料化粧室「アンシェルブ」をオープン。トイレや洗面台のほか、区切られたブース25席を設置し、資生堂の化粧品やパナソニックの美容家電などを試せます。利用料金は1時間300円。JR西では平成18年12月に「大阪駅」(大阪市北区)で「アンシェルブ」を開設しており、開業5年で延べ30万人以上の利用があったといいます。