TOPIXが反発、金利上昇で金融株に買い-小売株は安い
(ブルームバーグ): 2日の東京株式相場は東証株価指数(TOPIX)が反発。日本銀行の追加利上げ観測を受けた国内金利の上昇を材料に銀行や保険など金融株が上昇しているほか、電機株や自動車株の一角が買われている。半面、資生堂やファーストリテイリングなど小売株が安く、日経平均株価は下落に転じる場面があった。
TOPIX上昇に最も貢献しているのが、日立製作所で3.4%の値上がり。指数構成銘柄2130のうち、1171銘柄が上昇、846銘柄が下落している。
日本銀行の植田和男総裁は日本経済新聞とのインタビューで、経済データが日銀の想定通りに推移していることで追加利上げのタイミングが近づいていると述べた。これを受け、2日の債券市場では金融政策の影響を受けやすい新発2年国債利回りが0.625%と2008年10月以来の高水準を付け、10年債利回りも上昇している。
アセットマネジメントOneの浅岡均シニアストラテジストは、日銀総裁のインタビューは12月に利上げがあるとの見方を強めたとし、金融株は金利上昇を好感していると述べた。
資生堂は11月29日に発表した今後2年の中期経営戦略で営業利益率目標を引き下げたことが嫌気され、日経平均採用銘柄で最大の下落率となった。ファーストリテイリングも下落率上位。柳井正会長兼社長が英BBCのインタビューで新疆ウイグル自治区産の綿花を使用していないと発言したことを受けて広報担当は11月30日、中国需要への影響などを注視していると述べた。
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Aya Wagatsuma, Yasutaka Tamura