「モリタカくん」、“非公認”キャラながら人気じわり…熊本・高森署「公認」目指し活動中
熊本県警高森署の地域・交通課長、村崎文昭さん(45)が交通安全キャラクター「モリタカくん」を考案した。署の“非公認”という位置付けながら、交通安全を促す言葉を付けたシールを管内の小学校やイベントなどで配布。「かわいい」との反応もあり、今後知名度を上げて公認獲得を目指している。(江崎宰) 【写真】非公認キャラ「ふなっしー」、宮崎県へ移住?
同署には公認キャラクターとして、高森高校マンガ学科の生徒が考えた三つのキャラクターが存在しており、「電話でお金詐欺」防止などで活躍している。
イラストを描くことが好きな村崎課長が、これに対抗すべく考案したのがモリタカくんだ。太い眉毛をもつ2・5頭身の成人男性。頭から桜が生えているというシュールなデザインは、一心行の大桜(南阿蘇村)、高森峠千本桜(高森町)など管内の桜の名所にちなむという。名前は高森を逆さにしただけだ。
シールは、「てまえうんどう」の言葉とともに右手を前に出す、ヘルメットをかぶって自転車に乗る、管内を走る南阿蘇鉄道の列車と納まっているなどの7種類。「てまえ運動」とは、歩行者、ドライバーともに手を前に出す合図を送り合って、交通事故を防ごうという県警などの取り組みだ。
秋の全国交通安全運動期間中に、署員らが管内4小学校の登校時にチラシと一緒に配布、10月、11月に開催されたイベントの来場者、参加者にも配った。小学生からは「自転車に乗るときヘルメットをかぶるのは大事だと改めて思いました」という反応のほか、「桜を頭につけていておもしろい」という声も。
署の公認になるには署長の許可が必要だ。村田英史(えいし)署長は「公認と非公認キャラクターが切磋琢磨(せっさたくま)して管内の安全、安心に寄与してもらいたい。モリタカくんは公認されるよう地道な活動を続けることを期待している」と語る。
すでにぬいぐるみも自作した村崎課長は、「公認をもらえるよう頑張る。シールを受け取ったり、見たりした人が交通安全の意識を少しでも持ってもらえればうれしい」と話している。シールは高森署で受け取ることができる。