「大谷翔平から怒りや悲しみが」水原一平事件への対応、真美子夫人とデコピンは「いてくれて良かったな」…番記者が見た“取材中の口調と表情”
大谷が“本塁打を打ちたい”と明確に言った日
結婚か、愛犬か、この事件の影響かは定かではないが、大谷の言葉に変化が見られるようになったのはこの頃だ。 4月3日。本拠地でのジャイアンツ戦で、開幕から自己ワースト40打席連続ノーアーチで迎えた4打席目で移籍後初本塁打となる今季1号を放ち、勝利に貢献した。 「僕の中では長かったなという印象が強いので、早く打ちたい、早く打ちたいなっていう気持ちで、いいアットバット(打席)からかけ離れていくという状態だったので、これを機に自分の打席を継続したいなと思います」 個人成績よりチームの勝利を第一に重んじる大谷が、本塁打を“打ちたい”と明確に言ったことはなかった。それも“早く打ちたかった”という。本塁打を打つことは勝利に直結するため、何も悪いことはない。ただ、これまでは個人主義というような無用な誤解を生みたくなかったのだろう。大谷の人間らしさが垣間見えた瞬間だった。 4月8日のツインズ戦前もそうだった。米メディアから水原元通訳の“事件”について問われた。 「野球をやる時はその事は考えていないです。変な話、やってきた技術は基本的には変わらないと思うので、それを信じてグラウンドの中で100%表現するのが、僕の仕事なので。グラウンドの外で何があっても変わらないところかなと思います」
「夫人とデコピンがいますが?」「いてくれて良かったな」
変えられない過去に執着するのではなく、変えられる現在、未来に全力を注ぐ。ただ、今年の大谷の周囲はあらゆる変化があった。「真美子夫人、愛犬デコピンがいますが、自宅での過ごし方の変化は?」。普段はプライベートの質問には答えないが、この時ばかりは答えた。 「基本的な生活のリズムは変わっていないです。ギリギリまで寝て来る感じなので。基本的には変わっていないですけど、ここ数週間いろいろあったので、となりに誰かいるかどうかはだいぶ違う。そういう意味ではいてくれて良かったなと思う時はあったかと思います」 となりの“誰か”は真美子さん、そして愛犬デコピン。“思う時はあったかと思います”と、どこか客観的な言い回しを含め、シャイな大谷らしい回答でありながら、これまで見せなかった素顔だった。 〈「大谷語録30選」編につづく〉
(「Sports Graphic Number More」柳原直之(スポーツニッポン) = 文)
【関連記事】
- 【つづき→】「(由伸を)気にかけてないですね」大谷はそう言いつつも…デコピン始球式は「打席より緊張しました」
- 「2人で暮らして楽しみは増えました」大谷翔平がリアルに語った“真美子夫人との結婚生活”ささやかな幸せ「ホラーな映画が奥さんは好きで…」<単独インタビュー>
- 「正直、オオタニに不安もあったよ」現地ファンに聞いた“大谷への本音”「1015億円は正当化されたね」
- 「ホントにツキがなかったなぁ」大谷翔平がいま明かす「なぜゴミを拾うのか?」の真意<単独インタビュー>
- 【写真】「とても美しくてビックリ!」日本人が驚いた“ナマ翔平&真美子さん”の華麗すぎるウォーキング姿。「大谷さん…Tシャツはち切れそう…」ムキムキすぎる腕と胸板! ベッツ・由伸と親愛ハグなど【ショウヘイの愛される日々】も全部見る