なぜLUUPはここまで普及した? その理由を取材で訊いてきた!【次世代モビリティ最前線! Vol.2】
Luupのシェアサービスが普及した理由とは?
LUUPの利用は専用アプリで行う。ポイントは、利用前に、出発地と目的地となるポートを決めることだ。まずアプリ上で、出発地となるポートにある利用可能な車両を選ぶ。移動中の電欠を防ぐべく、バッテリー残量が少ないものは貸出されないようになっている。ちなみに、充電はポートでは行わず、巡回スタッフが、充電済みのバッテリーと交換することで対応しているとのこと。 出発ポートでは、予約車両に備わる識別用QRコードを専用アプリでスキャンし、利用者の認証を行う。その際に、駐輪場所を確保するために目的地となるポートを決定した後、利用する。これにより、ポートでの駐輪台数を固定することができ、さらに車両の偏りが発生しない工夫となっている。目的地のポートでは、枠内に駐輪した車両を撮影し、車両のGPSの位置情報と画像の送信で、返却を確認した後、アプリ上で決済が行われるようになっている。これもポートの環境と車両の維持管理のための秘訣だ。 最新の利用料金は、乗りものの種類を問わず、基本料金の1回50円(税込)に加え、時間料金の1分15円(税込)が必要だ。例えば、10分間の利用ならば、200円となる計算だ。さらにヘビーユーザー向けのサブスクプランも用意され、月額980円で、30分ごとに200円で利用することが出来る。サブスク利用者が短時間利用した場合は、通常料金の方を適用することで、利用料を抑える工夫もされている。 また、地域によっては専用料金が適用されることもあるという。価格については、利用者の声やデータ分析などを行うことで、さらなる最適化を図っていきたいとしている。
実際に電動キックボードに試乗して感じたことは?
実際に、LUUPの電動キックボードに乗車してみた。スマートな見た目だが、本体の作りはしっかりしており、それなりの重さはあるが、電動アシスト自転車と同等なので、ポートの出し入れはし易い。また、アプリによる認証後にスタンバイ状態となるので、複雑な操作は不要。ハンドルには自転車同様に、左右に前後ブレーキのレバーが備わる。 加減速は右側のハンドルグリップ根元にあるアクセルレバーを親指で押し下げることでおこなう。スタート時は、キックボード同様に、路面を蹴り、勢いをつけつつ、アクセルレバーで加速。少し速度が上がると、安定した走りを見せてくれた。最初こそ乗り出しがギクシャクしたが、転倒しそうになることはなく、すぐに走り方はマスターできた。停車時はブレーキ操作が必要だが、電動モーターの特性を活かし、アクセルレバーを緩めると減速するので、加減速の調整もし易い。このため、急な減速と停車時以外はブレーキレバーの操作は不要だった。 自転車感覚でUターンも可能で、非常に狭い場所でも降車すれば簡単に方向転換できるので、機動性は高いと感じた。これならば、若者を中心に積極的に短距離移動に使う人が多いことも納得できる。 法規的には、ヘルメット着用は努力義務とされるが、他の車両などの飛び出しによる衝突時には転倒のリスクが高い。自転車やオートバイ同様に、ドライバー自身を守るプロテクション機能はないため、頭の怪我を防ぐためにヘルメットは必須だろう。