641馬力のEV、キア『EV6』が2025年モデルへ大幅進化…ロサンゼルスモーターショー2024
ヒョンデ傘下のキアは、ロサンゼルスモーターショー2024において、『EV6』の2025年モデルを発表した。2025年モデルは、バッテリー容量の拡大など、多岐にわたる改良が施されている。
最も注目すべき点は、バッテリーオプションの拡大だ。標準モデルには63.0kWhのバッテリーが搭載され、リアモーターと組み合わせて167hpのパワーと258lb-ftのトルクを発生する。さらに、上位モデルには84.0kWhのバッテリーが用意され、後輪駆動のライト、ウィンド、GTラインモデルでは、航続距離が513kmに達する見込みだ。
パワートレインも大幅に強化された。デュアルモーターを搭載した4輪駆動モデルは320hpのパワーと446lb-ftのトルクを発揮する。最上位のGTモデルは、通常時で601hpのパワーと、545lb-ft(739Nm)のトルクを発生。さらにGTモードを起動すると、出力は641hp、トルクは568lb-ft(770Nm)まで跳ね上がる。これは2024年モデルから大幅な向上だ。
GTモデルには、新たに「仮想ギアシフト」機能が追加された。この機能は、視覚的な表示やエンジン音、モータートルクの調整による触覚フィードバックを通じて、ギアチェンジをシミュレートする。これにより、電気自動車でありながら、従来の内燃機関車のような運転感覚を楽しむことができる。
充電システムも改良された。EV6の特徴である800ボルトの超高速DC充電システムは健在だ。さらに利便性を高めるため、充電ポートの位置が左リアフェンダーに移動され、北米充電規格に対応している。
走行性能の向上も図られている。ベルト式ステアリングコラムの採用により、ステアリングレスポンスが向上。電動チルト&テレスコピックコラムも追加され、ドライバーの快適性が高められた。また、車内の静粛性を高めるため、吸音材が追加され、フレームも強化されている。
84.0kWhバッテリーを搭載した長距離モデルは、牽引能力が2700ポンドまで向上。さらに、トレーラーの重量を自動検知し、残り走行可能距離を調整する機能も備えている。
レスポンス 森脇稔