「元号とは」歴博の小倉准教授が解説(全文)これまで元号に使用された漢字は72文字
元号は今後も日本で使われ続けるのか
記者4:(英語) 小倉:なかなか難しい問題ですけれども、元号は昔から日本で続いて来たということで、やはりそれをそのまま、これからも続けていきたいという考え方が1つあります。伝統を強調する考え方からすると、やっぱり元号は日本文化の象徴のような意味合いがあります。 ただ、やはり日常生活等で使っていく上では西暦のほうが便利ですから、だんだん西暦を使って、元号を使わなくなるという世代が、20世紀後半以降、増えてきました。そこで政府は、公的な公文書には元号を使うようにという通達を出し、今、公的機関では元号を使うということになっています。それがさまざまな場面で混乱を招いている側面はあります。 一方で、元号が数十年で1つというふうに使われることによって、それがある時代を特徴付けるものとして扱われるということもあります。 司会:(英語)
改元は今後も天皇の生前に行われるのか
記者5:(英語) 小倉:今後どのようになっていくかっていうのは、正直言って分からないところがあります。ただ、今回の改元において、コンピューターの問題などが生じましたように、実際に改元が行われるとさまざまな面で生活に変化を、それに対応することが求められます。今回は生前に退位という形で皇位継承が行われることによって、ある意味それが可能となりました。例えば次の改元が行われるときにそれが崩御という形で行われた場合、はたしてそれに対応できるのかどうかという問題はあるだろうと思われます。 司会:(英語)
安倍首相は元号に希望という意味合いを込めたがっているのか
記者6:(英語) 小倉:間もなく発表になると思うんですけれども、それを見てみないことには、どこに総理大臣が希望という言葉を込めたがっていたかっていうのはちょっと分からないところがあります。 記者6:(英語) 小倉:毎日新聞の調査を詳しくは見ていないのでその点は分からないんですけれども、いわゆる公的な書類に書くものと、日常生活で使うっていうところでやっぱり違いはあるんだろうというふうに思われます。 (完)【書き起こし】「元号とは」歴博の小倉准教授が解説