「13歳で更年期の症状が発症…医師から妊娠は難しいと告げられた」24歳女性が早発卵巣不全の苦しみを乗り越えるまで
子供の頃から、体調を崩してばかりだったと、24歳の シェリー・ハーグリーブスは語る。 【写真】「早発卵巣不全」と診断…若くして更年期と同じ症状を患ったシェリー・ハーグリーブスの姿 激しい腰痛、極度の疲労、頭が割れるような頭痛、汗でびっしょりになるほどのホットフラッシュに襲われて、夜もろくに眠れない日々。学校は頻繁に休んでいた。 13歳になると、学校の友人たちは、初めての生理の話や、ナプキンやタンポンを買う話、ブラジャーをつける話で盛り上がっていた。私は会話についていけなかった。まだ生理も始まっていなかったし、ブラをつける必要もなかったから。自分に何か問題があるんじゃないかと不安が過ることもあった。母は、「みんなより成長が少し遅いだけだよ」と言ってくれていた。 教室の場所がどこかも覚えられなくなった。授業中に手を挙げても、話そうとしていたことをすぐに忘れてしまう。記憶力の低下とブレインフォグには悩まされていた。突然のホットフラッシュにも見舞われ、寒い季節も半袖のシャツやワンピースを着なければならなかった。 振り返ってみれば、すべてが更年期の症状だった。 ※この記事はイギリス版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
「早発卵巣不全」と診断される
「妊娠することは非常に難しい」と告げられた。その瞬間、「不全」や「不妊」という言葉に、私はただただ凍りついていた。 米メイヨークリニックによると、早期卵巣不全(POI)とは、40歳未満の女性の卵巣が通常の量のエストロゲンを分泌せず、卵子を定期的に排卵しない状態のことをいう。早期卵巣不全は、40歳未満の女性の約1%に影響を及ぼすとされており、2004年の『Orphanet Journal of Rare Diseases』の研究によれば、20歳で1万人に1人、30歳で1,000人に1人、40歳で100人に1人の割合で発症すると推定されている。また、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の報告によると、診断されたケースの90%は原因不明であり、私もそのうちの1人だった。 医師に子供を産めないと言われたとき、私は自分が女性ではないと思わずにはいられなかった。 卵巣が機能していないとわかったときには、将来の可能性のために卵子採取を行うのにも手遅れだった。 診察室を出るとき、私は緑色の処方箋と「更年期とは?」という見出しが書かれたパンフレットを手渡された。表紙には二人の高齢の女性が写っていた。まったく自分のこととは思えなかった。 2016年の『Author Manuscript Journal』誌に掲載された研究によると、早発卵巣不全の女性は、エストロゲンやその他の卵巣ホルモンが早期に低下する。これらのホルモンを補充しなければ、健康への長期的な悪影響が生じる可能性があり、心臓病や認知症、骨粗鬆症、糖尿病、早死といった問題につながることが、2015年の『Orphanet Journal of Rare Diseases』誌に発表された研究で示されている。経口避妊薬やホルモン補充療法は、こうした悪影響を予防するのに役に立つとのこと。 避妊薬を服用することは、私にとって受け入れ難かった。妊娠できない私が、なぜ避妊薬を飲まなくてはならないのだろう…。その反面、避妊薬を服用することで、同じように薬を飲んでいる友人たちの仲間にようやく加われた気もしていた(理由は明らかに違うけれど)